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政府、機密や技術守る資格創設へ 今年は経済安保の取り組み本格化

 政府が次に狙いを定めるのは先端技術の海外流出を防ぐ態勢の構築だ。大学や研究機関では、人工知能(AI)などの研究分野で多くの中国人留学生がマンパワー不足を支えている。中国系企業からの資金提供で研究開発を行っているケースもあり、技術流出が懸念されている。

 政府は昨年7月、省庁横断的な水際対策の強化などを含めた「統合イノベーション戦略2020」を策定した。文部科学省や外務省などが連携し、出入国管理やビザ発給に際し、留学生や研究者などの審査強化に取り組む方針を定めた。

米国にならう資格創設

 さらに政府は、防衛機密や先端技術を扱う人の信用度を保証する認証制度の創設を検討している。

 欧米などには国家機密へのアクセス権限を持つ人を限る「セキュリティー・クリアランス制度」という認証制度がある。米国では機密レベルを3段階に分け、レベルごとにアクセスできる情報の種類や流出防止措置などを厳格に定める。米国では近年、中国との対立を背景に、AIや量子コンピューターなどの先端技術も流出防止を求めており、対応が急務になっている。

 政府は各国の制度を調べており、国家機密だけでなく先端技術を扱う際も含め、独自の資格制度を創設する方向で検討している。

 自民党の提言では、こうした経済安保の国家戦略策定へ向けた「一括推進法」を令和4年にも制定するよう求めた。政府は平成25年に策定した安全保障戦略の改定も視野に入れる。政府高官は「新型コロナの登場もあり、次の改定は安保環境の変化を踏まえ、経済安保をどう位置付けるかがメインになるだろう」と語った。(市岡豊大)

■経済安全保障 経済的観点から他国の影響力を排除し、自立を保持するための政策。自民党新国際秩序創造戦略本部がまとめた提言では「我が国の生存、独立及び繁栄を経済面から確保すること」と定義する。中国の経済成長を背景に2018年、ペンス米副大統領が行った米中の「新冷戦」を予感させる演説で注目された。米国は情報通信分野からの中国製品排除など動きを強めている。

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