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首相の記者対応に異変? 原稿読まず記者の目を見て「さら問い」にも対応  

出邸時、記者団の取材に応じる菅義偉首相=28日午前、首相官邸(春名中撮影)
出邸時、記者団の取材に応じる菅義偉首相=28日午前、首相官邸(春名中撮影)

 菅義偉首相の情報発信に取り組む姿勢に変化が生じている。首相官邸などで記者団が囲むぶら下がり取材では、原稿を読まず記者の目を見て話すことが増え、「さら問い」と呼ばれる追加の質問にも答えるようになった。発信不足との批判を受け、修正を図っているようだ。

 「静かな年末年始をお過ごしいただきたい」

 首相は28日、首相官邸でまっすぐ記者団を見据えながらこう訴えた。手元に原稿はあったが極力視線を上げ、訴えかける姿勢を示そうとした跡がうかがえる。25日の記者会見でも、身ぶり手ぶりを交えて感染防止対策の徹底を呼びかけた。演壇の縁をつかみ、不動の姿勢で話す官房長官時代からのスタイルとは違う。

 首相の姿勢に変化が表れ始めたのは、10日に宮城、岩手両県の東日本大震災の被災地を視察したころだ。視察後のぶら下がり取材では、事前に予定された質問が終わった後に東京電力福島第1原発で増え続ける汚染水浄化後の処理水の処分について尋ねられた。

 「今、予定の質問に答えました」。首相はこう述べ、追加質問に答えないと思いきや、そのまま「極めて重要なことであり、いつまでも先送りすることはできないという考えは持っている」と回答を続けた。

 これを皮切りに、記者の目を見ながら答える機会が増え、事前通告のない質問も受けようとする姿勢が目立つ。大人数での会合に参加したことを謝罪した16日のぶら下がり取材でも、相次ぐ質問に応じた。

 首相が対応を変えたのは内閣支持率の急落があるとみられる。それまでは、あらかじめ用意された質問にしか答えず、用意した答弁内容を棒読みするといった対応が多かった。国民に自らの言葉で説明していないという印象を与えかねず、「発信不足」という批判にもつながっていた。

 ただ、首相が官邸に入る際、警備員や記者団にお辞儀する姿は就任以来変わらない。ぶら下がり取材に応じる際も必ず一礼してから対応する。議員秘書時代から培った律義さに最近の説明姿勢の変化が加われば、国民に思いが正確に届くようになるかもしれない。(田中将徳)

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