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Go To、時短に変異種 首相、年明け早々試練に

記者会見する菅義偉首相=25日午後6時15分、首相官邸(代表撮影)
記者会見する菅義偉首相=25日午後6時15分、首相官邸(代表撮影)

 菅義偉首相は25日の記者会見で、年末年始の時期に新型コロナウイルスの感染拡大を押さえ込むため、国民に協力を呼び掛けた。東京都をはじめとする感染拡大の抑制や水際対策など重い課題は山積し、警戒態勢を保ったままの年越しとなる。

 喫緊の課題は、25日も新規感染者数884人を記録した東京都への対応だ。政府のコロナ分科会は、首都圏から周辺に感染の「染み出し」が起きていると分析し、首相会見に同席した尾身茂会長は「首都圏の感染を早く下方に転じないと、全国の感染が止まることはなかなか難しい」と強調。「年末年始が終わると社会経済活動が活発になり、感染が再び急増する可能性が極めて高い」との分析も示した。今の時期にどこまで感染を押さえ込めるかがカギを握る。

 感染が飲食の場面で広がっていることは種々のデータが示す。このため分科会は東京都の営業時間短縮要請について、現在の午後10時より前倒しする必要があるとみて対応を求めたが、小池百合子都知事は「現実は厳しい」と否定的だ。飲食店側の反発で逆効果になりかねないためで、政府高官も「背に腹は代えられないということだろう」と対応の難しさを認める。

 政府は時短に協力した飲食店への協力金を増額するなどして都道府県の措置を後押しするものの、時短要請に強制力はない。法改正の議論は23日の分科会で始まったばかりで、政府も国民に協力を呼び掛ける以上の策はないのが現実だ。「最後の手段」である緊急事態宣言は国民生活への影響が甚大で、首相を含め政権幹部は一様に否定的だ。

 一方、英国で発生した感染力が強いとされるコロナ変異種は世界各地に飛び火し、25日には日本国内でも5人の感染が確認された。政府は同日、英国に続き南アフリカからの水際対策も強化したが、国内蔓延(まんえん)を許せば医療体制に「極めて危機的な状況が起こる」(尾身氏)だけに、さらなる措置に備え状況を注視する。

 観光支援事業「Go To トラベル」は28日から1月11日まで一時停止となるが、政府は年明け早々、再開の是非の判断も迫られる。全国知事会は感染状況が落ち着いた県から順次再開するなど、柔軟な対応を政府に求める。ただ早々に再開を決めれば、世論の批判と「緩み」をセットで招きかねない。首相にとっても難しい判断となる。(千葉倫之)

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