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安倍前首相答弁訂正 信頼回復に全力を 編集局次長兼政治部長 佐々木美恵

衆院議院運営委員会で、首相在任時に行った桜を見る会前夜の夕食会費補填についての答弁を訂正する安倍晋三前首相=25日午後、国会・衆院第1委員室(春名中撮影)
衆院議院運営委員会で、首相在任時に行った桜を見る会前夜の夕食会費補填についての答弁を訂正する安倍晋三前首相=25日午後、国会・衆院第1委員室(春名中撮影)

 安倍晋三前首相が、自身の後援会が主催した「桜を見る会」前夜祭の夕食会費用の補填(ほてん)をめぐり、捜査の過程でこれまでの国会答弁とは異なる事実が確認されたことを受け、衆参両院の議院運営委員会で答弁を修正し、「国会に対する国民の信頼を傷つけることになった。深くおわびしたい」と陳謝した。

 即時のやりとりが行われる委員会では事実誤認などによる答弁修正はままあるが、本会議の答弁は極めて異例、異常な事態だ。ただ、費用補填を政治資金収支報告書に記載をしていなかった公設第1秘書が略式起訴された24日のうちに記者会見を行い、説明の場を設けた。同時に国会で迅速に答弁修正の機会を求めた対応は適切といえるだろう。

 秘書の瑕疵(かし)、とりわけ秘書が費用補填はないなどと事実と異なる報告を行っていたことについて、安倍氏は記者会見や国会でのやりとりのなかで、監督責任を認めたうえで、自身でもう一歩、踏み込んだ聴き取りが必要だったという認識を示した。とはいえ、首相としての公務を行いつつ収支の細目まで自身で精査することは現実としては至難だ。会計責任者を含めた事務所の態勢を、システムとして不断に整えるのは政治活動をするうえでの前提条件だった。

 一方で、安倍氏が、7年9カ月にわたる首相在任中に、安全保障法制を整え、日米同盟の礎を強固にしたことは揺るぎのない実績だ。トランプ米大統領との信頼関係を他に先駆けて築いて米政府の拉致問題への理解も深め、経済再生や憲法改正に向けて踏み込んだ挑戦を継続したことなどは衆目の一致するところだ。いくつもの成果を挙げ、国際会議で各国の首脳に頼りにされていた前首相が、指弾される様子を見るのは残念でならない。

 安倍氏は国会でのやりとりのなかで「信頼回復のためのあらゆる努力を重ねていきたい」と述べた。日本を取り巻く外交や安保環境は厳しさを増している。安倍氏がその知見を国政で生かし、憲法改正を前進させるためにも、その言葉通り信頼回復の作業を積み重ねてほしい。

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