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目標達成へ技術革新など必須 グリーン成長戦略 問われる本気度

会見に臨む加藤勝信官房長官=25日午前、首相官邸(春名中撮影)
会見に臨む加藤勝信官房長官=25日午前、首相官邸(春名中撮影)

 25日にまとめられた「グリーン成長戦略」には、洋上風力発電や水素技術の普及拡大など14項目で踏み込んだ数値目標が掲げられた。戦略には工程表も示され、実現に向けた官民をあげての取り組みが始まる。ただ、いずれの分野でも目標達成には一層の技術革新など多くの課題が待ち受ける。2050年の脱炭素化という公約の実現に向け、継続的な規制の見直しや支援が必要となりそうだ。

 「目標達成は並大抵の努力では実現できない。官民の取り組みの深掘りを進めていただきたい」

 加藤勝信官房長官は25日の会議で数値目標に向けた一層の努力を求めた。

 実行計画では、洋上風力発電や脱炭素化のかぎとなる技術である水素などについて工程表を提示。政府は目標達成に向けた技術開発や規制見直しの段階を示すことで道筋を示した。

 洋上風力に関しては今後、海域の占領ルールの整備や、風力発電の適地と電力の需要地を結ぶ系統整備の検討などを進める計画。水素分野では、今後の需要が見込まれる水素発電タービンの安定燃焼に向けた実証を支援し、商用化を進めるほか、水素を燃料として使う「燃料電池(FC)トラック」の実証や商用化を加速させる。

 また、脱炭素に向けて焦点の一つとなる原子力に関しては「実用段階にある脱炭素の選択肢」と位置づけ、引き続き最大限活用する方針を示した。既存の原子力発電所の着実な再稼働や、安全性に優れた次世代小型炉の研究開発などを進める方針を掲げた。

 戦略のとりまとめを指揮してきた梶山弘志経済産業相は「今後も企業などと対話をしながら、機動的に計画の実行を図っていきたい」と意欲を示す。

 ただ、新技術への挑戦は一筋縄でいかないことも明らかだ。政府は目標達成に向けて研究開発などを加速できるよう、10年間にわたり2兆円の基金を用意するなど支援策を充実させる考えだが、財源の規模は欧米に比べて大きく見劣りする。

 地球温暖化対策が世界的な課題として認識される中、50年までの脱炭素化という公約には国際的にも注目が集まる。今後、脱炭素化の取り組みをスピード感をもって対応できるか、また、産業や社会構造の抜本的な転換を図ることができるか。官民ともに取り組みへの本気度が問われることとなりそうだ。(那須慎一)

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