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カジノ利益、訪日客は非課税 税制改正大綱

2021年度与党税制改正大綱を決定し、記者会見後に写真撮影に応じる自民党の甘利明税調会長(右)と公明党の西田実仁税調会長=10日午後、国会
2021年度与党税制改正大綱を決定し、記者会見後に写真撮影に応じる自民党の甘利明税調会長(右)と公明党の西田実仁税調会長=10日午後、国会

 統合型リゾート施設(IR)で外国人カジノ利用客がもうけた勝ち金は、所得税の課税対象とならないことが令和3年度与党税制改正大綱に盛り込まれた。IR事業者や与党からは非課税を求める声が大勢で、課税の方向で検討していた財務省や国土交通省は押し切られた形だ。

 大綱は「IRの国際競争力を確保する観点から(国内)非居住者のカジノ所得について非課税とする」と定めた。米国などではカジノのスロットで一定額以上を稼ぐと勝ち金が課税対象になるが、シンガポールなどは非課税で、事業者からは「非課税が国際標準だ」との声が多数出ていた。一方で、居住者については「公営ギャンブルと同様、課税」と盛り込んだ。

 これに対して、一部のIR事業者からは「訪日客が非課税なのは当たり前で、日本人のカジノ利用客も非課税としなければ、海外のカジノに収益を奪われてしまう」との声が出ている。元々、日本のIRは他国と比べて収益のうち政府や自治体に支払う割合が高いなど、税制以外での投資へのハードルが高いという見方もある。

 IRの開業に向けた課題の一つだった税制の仕組みがひとまず決着したことを受け、政府は設置基準を定めた「基本方針」を年内に決定する。基本方針には、事業者とIR選定に関わる公務員の接触を厳格化する規定や、IR内でのコロナ感染防止策なども盛り込む。

 自治体は基本方針を基に事業者選定などを進めることになるが、横浜市などで反対運動が活発化しているほか、自治体側からは新型コロナで観光や会議を控える動きが出ていることへの懸念も聞かれる。

 開業時期となる2020年代後半にコロナ禍がどこまで収束しているかも不透明で、政府が期待するような訪日客を呼び込む起爆剤となるかは現時点では見通せない。

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