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追及不発 野党は不完全燃焼 国会事実上閉幕 コロナ対応 対決回避

大島理森衆院議長(中央左)へ国会の会期延長を申し入れる野党各党の国対委員長ら。中央右は立憲民主党・安住淳国対委員長=4日午前、国会内(佐藤徳昭撮影)
大島理森衆院議長(中央左)へ国会の会期延長を申し入れる野党各党の国対委員長ら。中央右は立憲民主党・安住淳国対委員長=4日午前、国会内(佐藤徳昭撮影)

 10月26日に召集された臨時国会は4日、会期を1日残して事実上閉幕した。立憲民主党や共産党などの野党は安倍晋三前首相の後援会が「桜を見る会」前夜に主催した夕食会や日本学術会議をめぐる問題で攻勢を強めた。しかし、内閣不信任決議案の提出は見送り、会期延長も与党に一蹴されるなど“不完全燃焼”に終わった。次期衆院選に向け、来年1月召集の通常国会でどこまで政権を追及できるかが野党の課題となる。

 立民、共産、国民民主、社民の4野党の国対委員長は4日朝、新型コロナウイルス対策の議論を続けるべきだとして、会期を28日まで延長するよう大島理森衆院議長に申し入れた。だが、与党側は来年度予算の編成などを優先させたい考えで、大島氏の諮問を受けた衆院議院運営委員会は与党などの反対多数により申し入れを否決した。

 今国会は菅義偉(すが・よしひで)内閣発足後初めての本格的な論戦が期待された。野党は当初、日本学術会議の会員候補任命見送りに焦点を定め、衆参両院の予算委員会で菅首相を追及した。安倍氏側がホテルに支払う費用の不足分を補填(ほてん)していた夕食会の問題をめぐっては、安倍氏の国会招致を求めるなど攻勢を強めた。

 ただ、学術会議問題は政権の大きな打撃とならず、野党の支持率にもさしたるプラスの影響はなかった。国会会期が終盤に差し掛かったころには、新型コロナの「第3波」が広がり、野党も対決姿勢に終始するわけにはいかなくなった。

 野党側は感染拡大時の知事の権限強化を図る新型インフルエンザ等対策特別措置法の改正案を国会に提出するなど「提案型」の姿勢も示した。

 「信任できない内閣であることは明らか」(共産党の穀田恵二国対委員長)にもかかわらず、内閣不信任決議案の提出を見送ったのは、コロナ禍の中での野党の「政治的パフォーマンス」と見られるのを回避するためでもあった。

 立民の安住淳国対委員長は4日、「ガチンコでぶつかり合うよりも、協力してやらないといけない場面が増えたのは事実」と振り返った。ただ、衆院の任期満了まで1年を切る中、コロナ禍のために政権と全面対決できないことは「政権交代の選択肢」を目指す立民にとっては痛手だ。

 立民の枝野幸男代表は両院議員総会で次期衆院選について「早ければ来年2月もあり得る」と党所属議員の引き締めを図ったが、菅政権に強いダメージを与える新たな材料が見当たらないのが現状だ。(豊田真由美)

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