PR

ニュース 政治

日英EPA、4日に承認 TPP拡大にらみスピード決着

 日英経済連携協定(EPA)の承認案が3日、参院外交防衛委員会で賛成多数で可決した。協定は4日の参院本会議で可決、承認され、来年1月1日に発効する見通しだ。英国は環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)加入にも意欲を示しており、政府は自由貿易拡大の視点からも「重要な一歩」(外務省幹部)と位置付けている。

 「日系企業のビジネスの継続を確保し、高い水準の規律の下で貿易や投資の促進が期待される」

 茂木敏充外相は3日の参院外交防衛委で、協定の意義を述べた。同時に、「国際社会で保護主義が台頭する中、自由貿易を推進していくという力強いメッセージを世界に発信することができた」とも強調した。

 日英間の貿易には日本と欧州連合(EU)のEPAが適用されていたが、英国のEU離脱で優遇関税は年末で切れる。そこで6月から新協定の交渉を開始し、10月には署名を済ませるスピード決着を実現した。

 日本側には、当面の措置として日欧EPAの基準を英国に当てはめる「つなぎ協定」を結び、本協定の交渉を来年以降に持ち越す選択肢もあった。にもかかわらず、年内の正式合意にこだわったのは、日英EPAが2国間の経済分野にとどまらず、自由貿易の拡大を目指す上で不可欠との判断があったからだ。

 EUを離脱した英国はTPPに関心を示している。来年前半にも正式な参加要請がある見通しで、来年のTPP議長国となる日本は後押しする方針だ。今回のEPAはその環境整備の役割も担う。

 TPPをめぐっては米国の復帰も見据えている。次期大統領に就任する見通しのバイデン前副大統領は国際協調路線を重視するが、議会の構成などからTPPの早期復帰は容易ではない。ただ、日本としては英国のTPP加入の動きを加速させることで、米国の関心を引き付けたい考えだ。

 一方で、中国がTPPへの参加検討を表明し、日本政府関係者は「米国不在の間隙を突いた揺さぶり」と警戒する。米英両国をはじめ基本的価値を共有する国との結束の重要性が一層増している。(石鍋圭)

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ