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「ねじれ議会」なら、増税回避で日本企業にプラス

ディー・エヌ・エー(DeNA)本社の食堂を訪れた、バイデン米副大統領(当時)=2013年12月、東京都渋谷区(代表撮影)
ディー・エヌ・エー(DeNA)本社の食堂を訪れた、バイデン米副大統領(当時)=2013年12月、東京都渋谷区(代表撮影)

 米大統領選で民主党のバイデン前副大統領の勝利が報じられる一方、同時実施の連邦上院選では、共和、民主両党による多数派争いの決着が来年1月に持ち込まれる公算が大きくなった。権限の大きい上院の主導権を共和党が握り「ねじれ議会」となればバイデン氏が主張する法人税の増税が遠のき、日本の企業や株式市場には追い風になりそうだ。ただ民主党が求めていた新型コロナウイルスに対応した巨額の追加経済対策もねじれ議会なら協議難航が予想され、必ずしも日本経済にとってプラスばかりではない。

 環境規制を緩和してきたトランプ大統領とは対照的に、バイデン氏は風力発電といったクリーンエネルギー関連で4年で2兆ドルの投資を表明している。再生可能エネルギーなどを手掛ける企業にはプラスだが、原油や石炭産業などにはマイナスとなり、企業によって明暗が分かれそうだ。日本メーカーにとっても電気自動車(EV)の開発加速などが求められる。

 バイデン氏は、共和党候補のトランプ氏が進めた減税路線を修正し、法人税の引き上げや富裕層の課税を強化することを打ち出している。ただ、税制改正は議会での承認が必要。上院選の結果次第ではねじれ議会が解消されず、民主党案の成立が厳しい状況となり、企業にとっては過度な負担増が避けられる。

 バイデン氏が増税を掲げるのは新型コロナ対応のため、インフラ整備といった追加経済対策2・2兆ドルの財源を確保するためだ。

 一方、トランプ氏が掲げた追加経済対策は1・8兆ドル。予算も議会承認が必要で「ねじれ議会となれば、民主党案からの減額は避けられない」(みずほ証券の小林俊介チーフエコノミスト)。公共投資などの額が減れば、その分、経済効果も減少しかねない。上院の主導権を握れるかどうかでバイデン氏の政権運営も左右される。

 もっとも、日本経済にとって最大の懸案は「トランプ氏の動向だ」(三井住友DSアセットマネジメントの市川雅浩チーフマーケットストラテジスト)。トランプ氏は法廷闘争に打って出る構えだ。大統領選がすっきり決着せず政治の空白が生まれれば、経済対策の執行も遅れかねない。バイデン氏の勝利観測でいったん上昇した日本の株式市場だが、一気に冷え込むリスクも抱えている。

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