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ANAだけじゃない…各社が非航空事業に活路 ドローン物流、機体をレストランに

 ANAホールディングス(HD)が27日に発表する事業構造改革では、航空事業以外の収益力強化策を盛り込むが、航空事業一本足からの脱却を目指して新規事業を推進する航空会社は、ANAHDだけではない。新型コロナウイルス禍で本業の航空事業が滞る中、日本航空も小型無人航空機(ドローン)など最新技術を活用する地域サービスを新たな収益源の柱に掲げる。世界各国の航空会社も、シンガポール航空が超大型機をレストランとして活用するなど、非航空事業を模索し始めている。

 「本格的に事業開拓に邁進(まいしん)したい」。日航の赤坂祐二社長は今月開いた記者会見で、地方で非航空事業を推進する「地域事業本部」を11月1日に立ち上げる考えを明らかにした。具体的な事業としては、ドローンの運航管理システムの提供やドローン物流のほか、小型の航空機を活用した近距離移動を実現する「空飛ぶタクシー」、地方に派遣した客室乗務員による旅行商品開発などを挙げ、「4、5年かけて1千億円にしたい」と売り上げ規模の目標も明言した。

 一方、新型コロナの影響で日本よりも大きな打撃を受けた海外の航空会社は、事業規模は小さいものの収益改善の足がかりにするための新事業をすでに始めている。

 シンガポール航空は10、11月に期間限定で、空港に駐機した超大型機のエアバスのA380機内をレストランとして活用する事業を実施。機内食の宅配なども実施し、大幅減便が続く中で顧客との接点を確保する狙いだ。5月に経営破綻後、再生を目指しているタイ航空も、9月に航空機の座席で機内食が食べられるレストランを開業した。

 ただ、多くの航空会社はこれまで公共交通機関として安全を第一に本業を進めてきているため、収益に貢献できる規模まで非航空事業を育てるにはかなりの時間がかかるとみられる。

 ある航空アナリストは「多角化に向けたITベンチャー企業のような精神がない航空会社は多い」と指摘する。コロナ禍が収まったとしても、デジタル化が急速に進む中で人の移動がコロナ前の状況まで回復する保証もない。本業を支えられるような事業が生み出せるか、航空各社の底力が問われそうだ。(大坪玲央)

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