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首相「インド太平洋版のNATO作る考えない」、徴用工では韓国牽制

内外記者会見で質問を聞く菅首相=21日、ジャカルタ(共同)
内外記者会見で質問を聞く菅首相=21日、ジャカルタ(共同)

 【ジャカルタ=田村龍彦】菅義偉(すが・よしひで)首相は21日、訪問先のインドネシアの首都ジャカルタで記者会見し、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に取り組む考えを表明し、「私自身が首脳外交を展開して東南アジア諸国連合(ASEAN)と緊密に連携する」と強調した。一方で、「インド太平洋版のNATO(北大西洋条約機構)をつくる考えは全くない」とした。

 NATOは加盟国が攻撃されれば全加盟国が反撃する集団防衛機構で、首相は「自由で開かれたインド太平洋は特定の国を対象としたものではなく、考え方を共有するいずれの国とも協力することができる」と述べ、違いを強調した。

 いわゆる徴用工訴訟で差し押さえられた韓国国内における日本企業の資産に関し「現金化される事態になれば、日韓関係にとっては極めて深刻な状況を招くので絶対に避けなければならない」と改めて牽制(けんせい)した。

 日本学術会議の新会員候補6人を任命しなかったことに関しては、会員が公務員であることを踏まえ「推薦された方々が、そのまま任命されてきた前例踏襲をしてよいのかどうか考えた結果だ」と説明。その上で、井上信治科学技術政策担当相を窓口として学術会議側と改革に向けた検討を進める考えを示した。

 東京電力福島第1原発で汚染水浄化後に残る放射性物質トリチウムを含んだ処理水の海洋放出については「いつまでも方針を決めないで先送りすることはできない。できるだけ早く政府として責任を持って処分方針を決めたい」と述べた。

 首相は21日午後、一連の日程を終え、帰国の途に就く。同日夜に羽田空港に到着する予定。

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