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岸田氏、安倍氏接近に活路 古賀氏、岸田派名誉会長退任へ 揺れる岸田派

自民党岸田派のパーティーであいさつする岸田文雄前政調会長=5日午後、東京都港区(飯田英男撮影)
自民党岸田派のパーティーであいさつする岸田文雄前政調会長=5日午後、東京都港区(飯田英男撮影)

 自民党の岸田文雄前政調会長が率いる岸田派(宏池会、47人)の政治資金パーティーが5日、東京都内のホテルで開かれた。名誉会長の古賀誠元幹事長は姿を見せず、今月に入って岸田氏に役職を退く意向を伝えたという。岸田氏が先の総裁選で安倍晋三前首相や麻生太郎副総理兼財務相の支持を得られなかった要因とされる古賀氏の欠席は、岸田氏にとって活路を開くきっかけになるのか。

 「次の機会に勝利することができるように政策を磨き、力を蓄え、精進したい」。岸田氏はパーティーでこう述べ、次期総裁選への意欲を改めて強調。党内の宏池会系勢力の結集を目指す「大宏池会構想」の実現に尽力する考えも明らかにした。菅義偉政権については「国の経済や社会の脆弱(ぜいじゃく)さを克服するために意欲的に取り組んでいる。宏池会としても支えていかなければならない」と語った。

 ただ、先の総裁選で争った菅首相は同じ時間帯に行われた内閣記者会のグループインタビューを理由に欠席。政界引退後も岸田派内で影響力を誇示してきた古賀氏の姿もなかった。岸田氏周辺によると、岸田氏が9月下旬、国会近くの古賀氏の事務所を訪ねて招待状を手渡したが、「所用がある」と断られた。また、今月に入って古賀氏から岸田氏に、「私は退いていく」と名誉会長辞任の意向も伝えられたという。

 次期総裁選をうかがう岸田氏にとって、古賀氏との距離感が焦点だった。

 新政権の人事では総裁選でいち早く「菅支持」を打ち出した二階派(志帥会、47人)の優遇が目立ち、冷遇された岸田派には「今の政権が盤石なら入り込む余地はなくなる」との危機感が強い。安倍氏の出身派閥の細田派(清和政策研究会、98人)や麻生派(志公会、54人)にも人事面で不満がくすぶっているだけに、安倍氏からの支援獲得や、古賀氏と距離がある麻生氏との関係強化が岸田氏の生命線となることは明らかだ。

 「岸田氏はこれまで誠実すぎた。『古賀さんとは縁を切った』といえばいい。二枚舌でも三枚舌でもあらゆる手で安倍氏らを味方にしなければだめだ」

 岸田派若手がこう語るように、古賀氏の欠席や名誉会長退任の意向は、安倍氏らの協力を引き出すことを狙い、岸田、古賀両氏が示し合わせた「策」との見方もある。一方で、岸田氏が次の総裁選を見据え、古賀氏と「本気」で距離を置く決心を固めたとの話もある。岸田氏か古賀氏か、どちらにつくかで派内は二分されており、古賀氏の辞意が派内に動揺を広げる可能性は否定できない。

(永原慎吾)

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