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茂木外相、中国にらみ「インド太平洋」牽引 サウジ外相と会談

茂木敏充外務相(春名中撮影)
茂木敏充外務相(春名中撮影)

 覇権主義を強める中国をにらみ、茂木敏充外相が「自由で開かれたインド太平洋」の旗振り役として外国訪問を重ねている。3日は11月の20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)議長国のサウジアラビアでファイサル外相と会談した。国際社会でリーダーシップを発揮した安倍晋三前首相が表舞台から去り、新型コロナウイルスの影響で菅義偉(すが・よしひで)首相の首脳外交も制限される中、日本として「法の支配」を基礎とする国際秩序づくりを継続する考えだ。

 「日本が進める『自由で開かれたインド太平洋』は菅政権でも揺るぎないと各国に明確に申し上げた」

 茂木氏は3日、オンライン記者会見でこう強調した。コロナ禍で止まっていた外国訪問を8月に再開すると、英国を皮切りにアジア大洋州諸国を断続的に歴訪。すべての訪問国で「自由で開かれたインド太平洋」を提起した。サウジに先立ち訪れた欧州では仏独の外相とも協力深化で一致した。6日には東京で日米豪印の外相会談も行う。

 「自由で開かれたインド太平洋」は、安倍氏が2016年のアフリカ開発会議(TICAD)で提唱した。アジアから中東・アフリカに至る地域に法の支配や航行の自由、自由貿易などを定着させることを柱とする。巨大経済圏構想「一帯一路」を掲げ、海洋覇権を狙う中国への対抗軸とする狙いがある。

 安倍氏は首脳外交を通じ、米豪印や東南アジア諸国などを巻き込み賛同を得た。英国やフランス、ドイツなど欧州の主要国でも確実に浸透しており、外務省幹部は「構想は軌道に乗った」と自信をみせる。

 ただ、中国も経済力を背景とした働きかけを各国で続ける。手を緩めれば“オセロゲーム”のように覆される懸念があるだけに、インド太平洋構想の継続は日本外交の主題といえる。

 菅首相が、安倍政権で豊富な外交経験を積んだ茂木氏を再任したのは、こうした方針が不変であることを国際社会に示すためでもある。新型コロナで首脳の往来が世界的に制限される中で、外相の果たす役割が一層大きくなっている。(石鍋圭)

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