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立民、次期衆院選「競合区」の候補者調整に不協和音 

 年内の衆院解散・総選挙が取り沙汰される中、旧立憲民主党と旧国民民主党などが合流して設立した新「立憲民主党」で選挙区の候補者調整をめぐって不協和音が生じている。289選挙区のうち候補者を擁立できているのは200程度で、約10の選挙区は立民系と国民系や無所属の候補が重複しているためだ。執行部は調整を急ぎ、与党との一騎打ちの構図に持ち込みたい考えだが、対応を誤れば合流間もない党の新たな火種になりかねない。

 新立民の結党大会を3日後に控えた12日、立民山梨県連は常任幹事会を開き、市来(いちき)伴子県連副代表を山梨1区の「候補予定者」とすることを決めた。ただ、同区は野田佳彦元首相率いる無所属議員グループに所属し、野田氏とともに合流に加わった現職の中島克仁衆院議員の選挙区だ。

 早速、同グループからは「われわれに対する露骨な牽制(けんせい)だ」と反発が上がった。中島氏は新党の代表選をめぐって立民の枝野幸男代表の対抗馬擁立を模索した経緯があり、報復措置との見方も出る。合流に尽力した中村喜四郎元建設相は“お祝いムード”に水を差す同県連の動きに「相手にするな。放っておけ」と激怒したという。

 旧立民と旧国民は合流協議と同時に、それぞれ次期衆院選に備え、候補者擁立を進めてきた。野党系現職がいる選挙区にも独自候補の擁立を模索しており、合流したことで立民内の“内紛”に発展している。

 ある「競合区」の候補は「とにかく早く決めてほしい。衆院選が11月1日投開票なら9月中にはやってもらわないと間に合わない」と危機感をあらわにする。

 連合などの支援団体は候補者が決まるまで身動きが取れず、支援が決まった後も地元の末端組織まで浸透させるには一定の時間が必要だからだ。さらに、連合総体は立民の支援を決めたが、傘下の産業別労働組合の一部は旧国民の議員らが結成した新「国民民主党」を支援しており、これまでのような支援を受けられるか不透明な部分も残る。

 立民の福山哲郎幹事長は17日の記者会見で、候補者調整について「実務的な議論を始めている。なるべく早くしたい」と述べ、早期の決着に意欲を見せた。

 ただ、枝野、福山両氏が主導した旧立民の党運営は「枝野独裁」と揶揄(やゆ)され、新党の代表選でも「風通しのよい党運営」が争点になった。山梨1区のようなケースは各地にあり、対応次第で新党の結束に亀裂を生じさせる恐れもある。

 福山氏は会見で党内融和についてこう繰り返した。

 「対話、対話、対話で臨んでいきたい」

(千田恒弥、豊田真由美)

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