PR

ニュース 政治

変わる農業委員 「農地の番人」が「地域づくり人材」に

コンバインに乗り稲を刈る釣巻達哉さん。「国土を守りたい」と言う=新潟県阿賀野市
コンバインに乗り稲を刈る釣巻達哉さん。「国土を守りたい」と言う=新潟県阿賀野市
その他の写真を見る(2/2枚)

 農水省の土地利用を考える有識者検討会の委員でもある笠原さんは、こうした農地の仲介や、地域で農地集積や担い手を決める同省の「人・農地プラン」づくりの話し合いを運営してきた経験から、こう語った。

 「地域の課題は『農』だけでは解決できない。地域を考える話し合いには、農家や担い手だけでなく、土地を持つ非農家や地域の住民も参加する必要がある」

●「国土」を守る

 阿賀野川に近い集落。釣巻(つるまき)達哉さん(61)は先週末、稲刈りのためコンバインに乗り、こがね色に実った稲穂に囲まれていた。

 本業は鉄工所の創業社長。傍ら、先祖から受け継いだ0・8ヘクタールの水田を母、妻と守ってきた。米どころの新潟平野でさえ、農家の息子たちが東京や新潟市へ勤めに出て帰らない。後継者のいない農家から耕作を頼まれるようになり、自然と農地が集まってきた。

 集積してきた田んぼを集落で維持しようと28年、農事組合法人「こがねファーム」を立ち上げた。笠原さんの同僚委員にも来てもらい、神社わきの古い公民館で仲間と話し合った。現在、3軒で13ヘクタールの農地を守る釣巻さんは、こう思う。

 「みんな『農地』と呼ぶが、もともとは『国土』だった。国土を荒らさないために、きれいにしておくために、おいしいお米を作りたい。みんなで協力し合って国土を守っていきたい」

 農業委員 教育委員会と同様に、市町村に置かれる行政組織「農業委員会」の委員。農地の売買や転用の許可など「農地の番人」の仕事に加え、平成28年の法改正で農地集積などを促す業務が必須化され、「人・農地プラン」の運営役も担う。全国農業会議所によると、30年時点で農業委員は2万3277人、推進委員は1万7840人。

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ