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【総裁選ドキュメント】コロナ禍で全国遊説見送り 戦略見直し迫られる陣営 

東京・永田町の自民党本部
東京・永田町の自民党本部

 自民党は4日の総裁選管理委員会で、今回の総裁選(8日告示、14日投開票)では、全国各地で展開する候補者による街頭演説会の実施を見送ると決めた。新型コロナウイルスの感染拡大を回避するための措置。公開討論会を9、12両日に開催するが、党内5派閥の支持を取り付けた菅義偉官房長官が優位に立つ中、地方票を積み上げて追い上げたい岸田文雄政調会長と石破茂元幹事長にとっては痛手の決定となった。

 「実施できれば一番いいが、日程的に大変厳しい。何より『3密』をどうするか(という課題)がある」

 選管の野田毅委員長は会合後、記者団に全国遊説の見送りの理由をこう説明した。会合では「やった方がいい」との意見が相次いだが、新型コロナに加え、選挙期間が短いという事情も踏まえ、地方行脚をしない異例の決定を下した。

 総裁選は8日午前に立候補の届け出を締め切り、午後に候補者の所見発表演説会と共同記者会見を開催。「3密」を避けるため入場者数を限定し、インターネットで中継する。党青年局・女性局と日本記者クラブがそれぞれ公開討論会を主催、インターネット動画中継サイト「ニコニコ動画」主催の討論会も予定する。

 街頭演説をめぐっては、平成13年の総裁選で小泉純一郎氏が巧みな演説で聴衆を引きつけて雪崩現象を起こし、本命の橋本龍太郎氏を破った事例がある。今回、全国遊説がなくなり、石破、岸田両陣営は戦略の練り直しを迫られる。

 石破氏は4日、記者団に「リモートで発信していくことを考えたい」と語り、ネットを活用して支持を訴えていく考えを示した。「きっと家の中で聞いているに違いないと、話すことを続けてきた」と述べ、逆境にも自信をのぞかせる。

 岸田氏率いる岸田派(宏池会)の若手は「街頭演説をやったとしても、その場で聴く人は限定される。工夫すればメッセージは発信できる」と策を練る。

 菅氏陣営は「われわれに影響はない。総じてプラスだ」と話す。週末は党員名簿をもとに電話作戦で支持を呼び掛ける予定だ。

 総裁選は、国会議員票394票と47の都道府県連に3票ずつ割り当てられた141票の計535票で争われる。党員・党友投票を省略したため、地方組織で予備選を実施する動きが強まっている。和歌山県連は4日、予備選の実施を決定。秋田県連は予備選を行わず、同県出身の菅氏に全3票を投じる方針だ。

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