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党員投票省略 「地方軽視」くすぶる不満 埼玉

 安倍晋三首相(自民党総裁)の後継を決める総裁選で党員・党友投票が見送られることが1日、正式に決まった。「地方軽視」ともとれる選出方法に、埼玉県内でも地方議員らが不満をくすぶらせている。党県連は2日に役員会を開き、独自の「予備選挙」を実施して県連として割り当てられる3票の投票先を決めることなども視野に、総裁選への対応を協議する。

 「地方にいるわれわれこそが党勢拡大に汗を流してきた。党本部が地方の声を聞かないということなら『党員を辞める』という人も出かねない」

 ある自民党埼玉県議はこう断じる。

 自民党の一般党員は年4千円の党費を払っている。別の県議は「党費を払っている党員の中には、実質的に首相を選ぶ総裁選に参加できることに魅力を感じている人もいる」と指摘し、党費を払いながらも「権利」を十分に行使できない状況に疑問を投げかけた。

 県議会最大会派・自民党議員団の幹部の一人は、新総裁が「永田町の論理」で決まったと国民の目に映ることを危ぶみ、「党大会で正々堂々と総裁選をやるべきだ。両院議員総会で決めると国民には内向きに見える」と訴える。

 「国会議員だけで決めた総裁と、一般党員の声も反映して選んだ総裁。どちらが国民の信頼を得られるかは子供でも分かる話だ」

 地方の厚い支持基盤は自民党の地力そのものだ。旧民主党からわずか3年3カ月で政権を奪還できた理由の一つはそこにある。地方の党員・党友からの求心力を維持できなければ、新政権の屋台骨が揺らぐ事態にもなりかねない。

 簡略方式になったことは総裁選の戦況にも影響する。

 1日に出馬を表明した石破茂元幹事長は、過去の総裁選で党員・党友から強い支持を得た経験を持つ。石破派(水月会)の神山佐市衆院議員(埼玉7区)は、石破氏に不利に働きかねない方式に「理解し難い。党員の声を広く聞く場を設けるべきだ」と怒りが収まらない様子だ。

 一方で、決定を支持する向きもある。

 県連幹事長の小谷野五雄県議は「新型コロナウイルスの感染拡大が進む状況では、一日も早く新しい首相を選ぶ必要がある」と強調する。川口市の男性党員も「今回は緊急事態だから仕方ない」と理解を示した。

(竹之内秀介、中村智隆)

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