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早期実用化と安全性確保 政府両立に腐心 新型コロナワクチン

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 政府が21日に開いた新型コロナウイルス感染症対策分科会(尾身茂会長)では、ワクチンについて医療従事者から安全性や有効性について不明な点が多いとの指摘が相次いだ。経済界を中心に経済社会活動を本格化させる切り札として期待する向きは強いが、副作用や副反応の度合いは依然見通せないだけに、政府は早期実用化と安全性確保の両立に腐心しそうだ。(坂井広志)

 尾身氏は分科会後の記者会見で、ワクチンについて「分からないことばかりと言ってもいいくらいだ。これはリアリティーだ。どこまで効いて、どこまで副作用があるのか分かった時点で透明性をもって伝える」と強調した。

 出席者によると、分科会では医療関係者は「過度な期待を抱かないようにしなければならない」とクギを刺した。ある経済関係の出席者は「ワクチンさえできれば元通りというわけではないのですね」と驚いた様子だったという。

 提言には、ワクチン接種の順位付けについて、重症化リスクの高い高齢者や基礎疾患のある人を優先することなどが盛り込まれたが、分科会が当初優先対象に入れていた妊婦は「検討課題」とするにとどめた。妊婦の重症化リスクや副作用の出方などについてエビデンス(科学的根拠)が乏しいためだ。

 副作用が未知数であることは、ワクチンの接種計画の策定作業を難しくさせている。

 ワクチンの実用化までの期間は一般的に5~10年以上とされるが、わずか1年前後での実用化が現実味を帯びているのは、「遺伝子ワクチン」という最新の技術を使うためだ。しかし、この新タイプのワクチンはほかの病気で実用化した例がない。すでに、ある製薬企業の臨床試験では頭痛や発熱などの症状が一時的に確認されているという。

 有効で安全なワクチンを大量に生産し、全ての国民に行き渡るまでには時間がかかる。優先順位は付けざるを得ないが、優先された人にとって必ずしも最善と言い切れないところに、順位付けの難しさがある。

 ただ、未知なるワクチンであっても、製薬会社に開発を急いでもらう必要はある。そのため、副作用で健康被害が起きた場合に企業が払う損害賠償金や訴訟費用を、国が代わりに負担する仕組みの整備は急務といえる。

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