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外国に行けず、地元に帰れず…国会議員の夏

東京都内で感染が拡大する中、地元・宮崎県への帰省を取り止め、議員会館の自室から支援者らへ電話をかける武井俊輔衆院議員=11日、東京都千代田区の衆院議員会館(長嶋雅子撮影) *一部画像処理しています*
東京都内で感染が拡大する中、地元・宮崎県への帰省を取り止め、議員会館の自室から支援者らへ電話をかける武井俊輔衆院議員=11日、東京都千代田区の衆院議員会館(長嶋雅子撮影) *一部画像処理しています*

 新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、国会議員がお盆休みの過ごし方に苦慮している。例年は地元選挙区に戻り、人出の多い夏祭りなどを精力的に回っているが、今年は帰省の自粛を呼びかける自治体もあるため、都内にとどまるケースが増えているのだ。衆院議員の任期満了まで1年2カ月を切る中、思うような活動ができず焦りを募らせる議員は多い。(長嶋雅子、広池慶一)

 「今、どんげですか。お盆に帰れんけん、電話ですみませんね」

 自民党の武井俊輔衆院議員=宮崎1区=は14日、国会内の事務所から宮崎市内で観光バス会社を経営する支援者に電話をかけた。

 「観光客が少なく、今後やっていけるか不安だ」。苦しい訴えを受け、武井氏は公共交通機関を対象とした補助制度を紹介した。

 武井氏は例年通りお盆を地元で過ごそうとしたが、宮崎県の河野俊嗣知事が帰省自粛を呼びかけため、都内での滞在を決めた。この間、支援者名簿をもとに1日あたり140人以上に電話をかけたというが、「有権者の生の声を聞く貴重な機会と捉え今後の政治活動に反映させたい」と語る。

 東京都選出の議員もお盆の過ごし方に頭を悩ませた。ある自民党のベテラン議員は約30件の地元行事に出席する予定だったが、新型コロナの影響で全てキャンセルになった。「地盤固めの絶好の機会なのに身動きがとれない」と嘆く。

 一方、衆参両院によると、毎年通常国会閉会後に行われる各委員会の海外視察も、今夏はゼロとなる見通しだ。今月は台湾の李登輝元総統の死去を受け、超党派の議員連盟「日華議員懇談会」(古屋圭司会長)による訪台などの例外はあったが、それ以外は個人の渡航も含め、大半が自粛しているという。

 自民党では7月、二階俊博幹事長の指示で議員が5人1組のグループを編成し、中国や韓国を訪れる計画もあった。だが、国内で感染の勢いが衰えないことなどを踏まえ、中止に追い込まれた。二階氏の周辺は「この状況では秋以降も厳しい」と語る。

 議員が足止めされた東京は全国で感染者が最も多く、地元から「帰ってこないでほしい」と突き放されるケースもある。有権者との距離を縮めようとSNS(会員制交流サイト)で積極的に発信する議員も多い。自民党幹部は「知恵を絞ってやれることをやるしかない」と鼓舞するように語った。

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