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自動配送ロボ、実用に向け企業の動き活発 認知度向上が普及のカギ

米国のスターシップテクノロジーズ社が開発しサービスを提供している自動配送ロボ(写真は同社ウエブサイトから)
米国のスターシップテクノロジーズ社が開発しサービスを提供している自動配送ロボ(写真は同社ウエブサイトから)

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、宅配需要が膨らむ中、自動配送ロボットを使ったサービスへの期待が高まっている。米国や中国ではすでに商用サービスが始まっており、日本政府も法律などの環境整備を急ぐ考えだ。多くの日本企業も、非接触型の配送ニーズがさらに高まっていくと見て、消費者の利便性向上や新市場の創出につながるとみて事業の開発を活発化させているが、全く新しい配送手段だけに、社会に受け入れられる形で普及を進められるかが課題となる。

 自動運転ベンチャーのZMP(東京)は18日、東京都内で開いたイベントで、自動配送ロボによる公道での実証計画を発表。東京都中央区の高層マンション街で、安全確保のために人が付き添う「近接監視型」から今秋にも実証を始める。谷口恒社長は、「収益が出るモデルを作りたい」と早期のサービス化に意欲を示した。すでに商品化している車いすサイズの4輪ロボ「デリロ」は、車の自動運転でも使うセンサーや立体地図データで進路や障害物を認識して安全性を確保する。最大50キロ積めて、スマートフォンで解錠する。

 楽天は長野県のリゾート施設内で今月から、バーベキュー食材の無人配送サービスを期間限定で実施中だ。中国のネット通販大手、京東集団(JDドット・コム)の高さ1・6メートルの4輪ロボを使っている。

 インターネット電話「スカイプ」の創業者らが設立した米スターシップテクノロジーズは、自社開発の6輪ロボで2018年、ロンドン近郊で食品などの配送を始め、米国やドイツなどの世界100都市以上に広がった。アマゾン・コムやフェデックスもロボの実験に乗り出している。

 スターシップには、リクルートやTDKといった日本企業も出資。ソフトバンクグループも米ベンチャー「Nuro(ニューロ)」に約1千億円を出資した。

 普及に向けては、安全性の確保が前提となるのはもちろん、「車道や歩道を走行することについての国民の理解が必要」(武田良太国家公安委員長)だ。認知度が低いまま突然、ロボが各地で走り出せば、路上でのトラブルにつながりかねない。

 ZMPのデリロは音声と、目をかたどったディスプレーで周囲に挙動を知らせ、安心感を与えるよう工夫している。政府の官民協議会に参加する企業の関係者は「少しずつ、実際にロボが公道を走ることで、社会に受け入れられていくのが理想的だ」と話す。協議会には複数の地方自治体も参加しており、各地で実証を行って認知度を高めていく手法が有力だ。(高橋 寛次、今村義丈)

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