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【数字から見えるちば】乗馬施設数全国トップ 健康維持や癒やし効果お薦め ちばぎん総研主任研究員・福田宏治

 千葉県内の遺跡や古墳では、馬や馬具などの埴輪(はにわ)が数多く出土しており、温暖な気候と平坦(へいたん)な地形の下で、古くから馬が飼育されていたことが分かる。鎌倉・室町時代には、北総台地で軍用馬が育成され、江戸時代には、幕府により放牧地である「牧」が置かれた。

 1875年から新東京国際空港(現成田国際空港)開港前の1969年までは、宮内庁下総御料牧場が成田市三里塚に置かれ、第1回東京優駿大競争(1932年)の優勝馬ワカタカなどわが国競馬史上の名馬を輩出するとともに、研究フィールドとしてわが国獣医学の発展にも貢献するなど、日本の畜産業が発展する上で中心的な役割を果たした。

 御料牧場は栃木県高根沢町に移転し、競走馬の生産は北海道が中心となったが、このような歴史的な経緯や中央・地方競馬(県内には中山競馬場と船橋競馬場が立地)に向けた育成、調教の場としての役割から、千葉県には現在でも多くの牧場・乗馬クラブや競馬関連施設がある。

 乗馬技能認定試験(乗馬ライセンス)を受けられる登録施設数をみると、千葉県は28と、2位以下の北海道(21)や神奈川(20)を大きく引き離す全国トップとなっている。東京・埼玉・茨城を含めた1都4県で80と全国(274)の約3割を占めるが、その首都圏で約4割の施設が本県に立地している。

 県内市町村別では、富里市がトップ(5)で、千葉市(4)、香取市・成田市・八街市・芝山町(2)の順となっており、北総台地とその周辺に集中しているのが特徴だ。

 馬術は東京五輪・パラリンピックの正式種目でもあり、スポーツとしての注目は高まっているが、日本の乗馬人口は7万4千人(社会生活基本調査における行動者数)に留まり、近年は頭打ちの状況となっている。

 乗馬は費用面や技術面などハードルが高いイメージがあるが、県内の乗馬施設では、初心者や子供でも手軽に楽しめる体験乗馬やホーストレッキング(馬場の外での乗馬)にも対応している施設も多い。

 新型コロナウイルスの感染防止で県内の乗馬施設も営業を自粛していたが、緊急事態宣言解除後は各種感染防止策をとった上で営業を再開している。自粛疲れの人も少なくないと思われるが、本県における馬と人間との長い歴史を感じつつ、健康維持や心身の癒やしにつながる乗馬で解放感に浸ってみてはいかがだろうか。(寄稿)

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