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蒸発した訪日客…観光業、インバウンド脱却し新たな道模索

 観光庁が20日発表した4月の訪日客数調査(推計値)で、新型コロナウイルスの感染拡大防止を目的とした渡航自粛により、訪日客がほぼ“蒸発”した実態が明らかになった。減少は一時的ではなく、「数年に及ぶ」(日本商工会議所の三村明夫会頭)と懸念される。全国の観光事業者は、近隣住民向けの割引プランを展開するなど、訪日客頼みから脱却した新たな道を模索し始めている。

 「外出自粛で旅行の機会を逃した人は多い。感染リスクを減らした近場のホテル滞在を提案したい」。ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ、大阪市此花区)の公認ホテル「リーベルホテルアットユニバーサル・スタジオ・ジャパン」の広報担当者は話す。

 臨時休業中の同ホテルは6月1日の営業再開に合わせ、大阪府民限定の宿泊プランを同30日までの期間限定で発売する。客室は1組利用するごとに消毒するなど感染対策を強化。1泊1人8千円から(入湯税別)と割安で楽しめる。

 長崎県雲仙市は15日、市民限定で市内のホテルや旅館に宿泊する代金の半額を補助する「緊急宿泊推進支援事業」を始めた。雲仙市では新型コロナ患者は確認されていないことから「市外から観光客を集めるより感染リスクを低く抑えながら再スタートを切る」(市観光物産課担当者)との狙いだ。市内51ある宿泊施設中、営業準備などが整った40超の施設が対象になっている。

 星野リゾートの星野佳路(よしはる)代表は、コロナ禍以前から国内旅行消費の大半を占める国内客の重要性を指摘。「都道府県をまたがない観光が、感染拡大を防ぎながら安全に旅を楽しんでいただくことにつながる」と話す。

 政府も令和2年度補正予算で、新型コロナ収束後の約半年、1泊当たり最大2万円のクーポン券などを付与するキャンペーンを実施するが、開始時期は決まっていない。

 これまで全国の自治体は、地方への誘客が見込めることから訪日客頼みの観光施策を打ち出してきた。だが、このままでは、地元の観光産業は廃業に追い込まれてしまう。

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