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世界でも最大級の経済対策108兆円、効果は未知数

緊急事態宣言の発令から一夜明け、国民の協力に謝意を示す安倍晋三首相=8日午前、首相官邸(春名中撮影)
緊急事態宣言の発令から一夜明け、国民の協力に謝意を示す安倍晋三首相=8日午前、首相官邸(春名中撮影)

 日本政府が7日とりまとめた緊急経済対策は、民間支出も含めた事業規模総額が約108兆円と過去最大になった。ただ、盛り込まれた法人税などの支払い猶予は政府が肩代わりするわけではなく、あくまで企業が支払うものだ。また、家計を支援する30万円の現金給付も収入減などの条件を付けたため、「不公平感が強い」(SMBC日興証券の宮前耕也シニアエコノミスト)といった指摘もある。世界的にみても巨額な支出に見合った効果を得られるかは未知数だ。

 「世界的にも最大級の経済対策を実施する」。安倍晋三首相は7日の記者会見でこう強調した。

 日本の経済対策108兆円は、これまで最大だったリーマン・ショック後の約57兆円の2倍に近い規模で、国内総生産(GDP)の約2割に当たる。米国は約240兆円だがGDPの1割程度。大和総研の熊谷亮丸チーフエコノミストは「諸外国はGDPの1割程度が多く、国際標準は満たしている」と、規模の大きさを一定程度評価する。

 だが、目をこらすと「水ぶくれしている部分がある」(熊谷氏)のも事実だ。例えば、企業を支援するため、法人税や社会保険料の支払い猶予に26兆円が盛り込まれた。しかし、原則として1年の猶予期間が過ぎれば、企業が負担しなければならない。

 企業の資金繰り支援には欧米と遜色のない規模の約45兆円が計上された。ただ、企業向けの無利子・無担保融資も結局は返済が求められるもので、負担を先送りしたともいえる。

 企業向け給付金として、売上高が半減するなどした中小企業に最大200万円、フリーランスを含む個人事業主に同100万円を給付することも決めた。だが、「いずれも手続きが煩雑だ」(第一生命経済研究所の嶌峰義清首席エコノミスト)との指摘は多い。売上高の半減といった条件を満たしていることを証明する書類は、自分で準備する必要があるからだ。

 中小や個人事業主ほど資金繰りに余裕がないだけに、給付金の受給に手間取れば、事業継続が困難になる恐れもある。

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