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新型コロナ 審議めぐり与野党綱引き 「先送り」か「急いで結論」か

緊急事態宣言から一夜明けた国会=8日午後、東京都千代田区(春名中撮影)
緊急事態宣言から一夜明けた国会=8日午後、東京都千代田区(春名中撮影)

 新型コロナウイルスの感染拡大は、国会の法案審議の行方も左右しつつある。与党は緊急経済対策となる令和2年度補正予算案に加え、今国会に提出した重要法案の成立を目指すが、野党は政府が特別措置法に基づく緊急事態宣言を発令したことも踏まえ、不要不急の法案審議は先送りを求める構えだ。6月17日の会期末をにらみ、与野党の神経戦が激化している。(大橋拓史、千田恒弥)

 与野党は、国政全般に大きな影響を与える休会は避ける考えだ。自民党の二階俊博、公明党の斉藤鉄夫の両幹事長は8日の会談で、補正予算案の早期成立を確認した。与党は24日までに成立させる考えだ。

 同席した自民党の森山裕国対委員長は会談後、記者団の前で、こう語ることも忘れなかった。

 「『緊急性のない法案』は存在しない。できるだけ急いで国会に提出された法案の結論を出したい」

 例年、4月以降の後半国会は重要法案などを審議する場となる。今国会にも政府の「全世代型社会保障」を実現する一環として、パートなど短時間労働者への厚生年金の適用拡大を柱とする年金制度改革関連法案などが提出されている。

 ただ、同法案は7日に衆院本会議で安倍晋三首相入りの質疑を予定したが、同日に緊急事態宣言を出す手続きが進むことなどを考慮し、中止された。感染拡大が法案の審議日程に影響を与え始めているが、自民党幹部は「会期末までまだ時間はある」と強気だ。

 一方、補正予算案以外の法案審議に待ったをかけようとするのが主要野党だ。8日は各党の国対委員長が会談し、政府の緊急経済対策を最優先に審議すべきだとの認識で一致した。

 立憲民主党の安住淳国対委員長は、緊急経済対策について「中身はどうか。実効性があるのか疑問がある」と記者団に語った。野党側は「緊急性が低い」と考える法案審議は、次の国会に先送りを求めている。

 もともと与党側は今国会で、東京都知事選(7月5日投開票)などを見据え会期延長が難しいと考え、政府提出法案を過去最少の52本程度に絞り込んでいる。自民党幹部は「必要最小限しかない法案を簡単に諦められない」と語る。

 感染拡大の有無も法案審議に影響しそうだ。与野党は、審議の場に出入りする議員らのマスク着用や手指の消毒を徹底することなどで合意。国会議員に感染者が出た場合は氏名を公表する方針も示している。

 とはいえ、閉鎖空間に議員が密集する状態を避ける抜本策は見いだせていない。開会中に「クラスター」(感染者集団)が生まれれば国会全体が機能不全に陥りかねないだけに、難しい運営を迫られる。

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