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首相、G7首脳と五輪「実現」共有 中止の“悪夢”ひとまず回避も延期観測根強く

先進7カ国(G7)首脳のテレビ電話会議に臨む安倍晋三首相(首相官邸インスタグラムから)
先進7カ国(G7)首脳のテレビ電話会議に臨む安倍晋三首相(首相官邸インスタグラムから)

 安倍晋三首相は16日の先進7カ国(G7)首脳のテレビ電話会議で、「東京五輪・パラリンピックを完全な形で実現する」との方針を各国首脳と共有した。新型コロナウイルスの感染拡大で開催が懸念される中、中止という「最悪のシナリオ」(官邸筋)の回避にひとまず成功した形だ。ただ、首相が五輪の開催時期について明言しなかったことで7月下旬の開催は難しいとの見方も出始めた。

 「予定通りの開催に向け、国際オリンピック委員会や大会組織委員会、東京都と緊密な連携をとりながら、準備を着実に進めていく考えに変わりはない」

 菅義偉(すが・よしひで)官房長官は17日の記者会見でこう述べ、今夏の開催を目指す考えを改めて示した。26日に福島県でスタートする聖火リレーについても「予定通り実施する」と明言。会議でG7首脳から東京五輪延期への言及はなかったとし、中止や延期の観測を牽制(けんせい)した。

 一方で、首相は会議直後の16日夜、記者団に開催時期を問われたが、「完全な形で実施することでG7で一致した」と述べるにとどめた。菅氏も17日の記者会見で、具体的な時期については言及はしなかった。

 欧米で新型コロナの感染拡大を防ぐのは「かなり時間がかかる」(外交筋)との見方もある。世界保健機関(WHO)が13日に「欧州はパンデミック(世界的流行)の中心地」と表明するまで、イタリア以外の欧州では人の移動を自由にする「シェンゲン協定」がほぼ維持されていた。欧州各国が外出禁止など新型コロナの封じ込めに乗り出したのは、ここ数日だ。

 米国の医療保険制度は医療費が高く、無保険者など重症化する患者が増える懸念がくすぶる。国内で感染拡大を阻止できても、「海外で感染者数がぐっと増えている状況では(五輪開催は)難しい」(政府高官)というわけだ。

 首相は新型コロナの感染拡大阻止に向けて国際社会を主導し、東京五輪への影響を最小限に抑えることができるか。長期政権で培った外交力の真価が試される。

(小川真由美)

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