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政権運営のエンジンに打撃 新型肺炎が追い打ち GDP速報値マイナス

新型肺炎の流行を受け、マスク姿の観光客が目立つ大阪市内=17日午前、大阪市中央区(渡辺恭晃撮影)
新型肺炎の流行を受け、マスク姿の観光客が目立つ大阪市内=17日午前、大阪市中央区(渡辺恭晃撮影)

 令和元年10~12月期の国内総生産(GDP)速報値が予想を上回るマイナス成長となり、政府・与党に危機感が広がった。肺炎を引き起こす新型コロナウイルスの感染拡大が追い打ちをかけそうで、安倍晋三首相が安定的に政権を運営するエンジンとしてきた「強い経済」に暗雲が立ち込めている。

 今回の景気減退をめぐり、政府は、昨年10月に消費税率を10%に引き上げた影響を事前に織り込んでいた。しかし、相次いだ台風被害や暖冬など、予想外の要因が足を引っ張った。

 首相は17日の衆院予算委員会で、GDPのマイナス成長に関する増税の影響について「駆け込み需要と反動減は前回ほどではなかった」と言及。一方で「(税率)引き上げや感染症が経済に与える影響を見極めていく」と慎重に答えた。

 政府は「今年1~3月期には(景気が)戻るのではないかと期待していた」(西村康稔経済再生担当相)という。しかし、中国で新型肺炎の影響が拡大し、国別で最多を誇る中国からの訪日客や対中輸出が減少。中国からの部品供給が滞ったことによるサプライチェーン(供給網)の問題で、日本の一部の自動車工場が稼働停止を決めるなど、影響は広がっている。

 首相は予算委で、景気の下振れリスクなどに対応する大型の経済対策を着実に実行する考えを示した。与党内には新たな経済対策への期待もあるが、「ウイルスの感染拡大防止や実態把握が先」(現職閣僚)という意見や「これ以上予算を積んでも、消化しきれない」(財務省幹部)という慎重な声もある。

 景気の低迷は、首相の求心力低下に直結する。首相は第2次政権発足以来「経済最優先」を掲げ、雇用や賃金の改善などをアピール。これが国政選挙に6連勝した原動力ともなった。

 しかし、共同通信社が15、16両日に実施した世論調査では、安倍内閣の支持率は41・0%で、1月の前回調査から8・3ポイント下落した。このまま悪循環が続けば、次期衆院選の「顔」をめぐり、自民党内が揺らぐ可能性もある。(沢田大典)

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