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米イラン対立 首相、橋渡し直後に緊張エスカレート 自衛隊派遣変更なしも懸念の声

「コッズ部隊」のソレイマニ司令官(AP) 
「コッズ部隊」のソレイマニ司令官(AP) 

 日本政府は、イラン革命防衛隊の精鋭「コッズ部隊」のソレイマニ司令官殺害をめぐる米国とイランの対立激化に対し、双方に自制を促すとともに、緊張緩和に向け関係国との連携を強化する方針だ。先月閣議決定した海上自衛隊の中東海域への派遣についても、今月下旬の活動開始に向け引き続き準備を進める。

 日本政府は、ソレイマニ司令官殺害やイランの重要施設など52カ所の攻撃目標設定など一連の米側の作戦について、公式に立場を表明していない。同盟関係にある米国への「支持」を打ち出さず、友好関係にあるイランとのパイプも維持しながら、双方に緊張緩和を呼びかけることで最悪の事態を避けたい考えだ。

 しかし、日本側の思惑通りに進むかは見通せない。安倍晋三首相は先月20日、来日したイランのロウハニ大統領と会談し、翌日にトランプ米大統領とも電話会談して「仲立ち」に努めたが、直後に緊張はエスカレートした。

 中東情勢の悪化を受け、国内では自衛隊派遣に懸念の声も出ている。自衛隊幹部は、ソマリア沖アデン湾で海賊対処活動にあたっている哨戒機とは別に2月上旬に派遣する方針の護衛艦については、「時期を遅らせることはあるかもしれない」との見方を示す。

 今回、自衛隊の活動範囲は、オマーン湾やアラビア海北部の公海などが中心で、イラン沿岸のホルムズ海峡や海峡内部のペルシャ湾は除外されている。政府高官は「(自衛隊が)行く海域は問題ない」として、派遣そのものは変更しないとの考えを示す。

 ただ、緊迫した情勢に和らぐ兆しはなく、外務省幹部は「今はガスが充満し、ちょっとした静電気でも爆発しかねない」として、情勢を慎重に分析する姿勢を示した。

(力武崇樹、田中一世)

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