PR

ニュース 政治

安倍首相、任期中の改憲「黄信号」 窮屈な日程…打開には総裁4選か

 安倍晋三首相の自民党総裁任期満了が来年9月末に迫る中、悲願の憲法改正にどれだけ近づけるかが今年の焦点となる。ただ、昨年の臨時国会で改憲手続きを定めた国民投票法改正案の採決は見送られ、改憲日程はすでに想定よりも大幅に遅れている。自民党内には早くも、首相が改憲を実現するには総裁任期の延長が必要だとの声も出始めている。

国民投票法改正案で誤算

 「首相の任期中の改憲はすでに黄信号だ」

 自民党の衆院憲法審メンバーはこう語る。自民党は昨年の臨時国会で国民投票法改正案を成立させた上で、今年の通常国会から憲法改正原案の作成に向けた本格議論に入る青写真を描いていた。改憲原案の議論には少なくとも2国会を要するとされることから、発議に持ち込むのは最速でも今秋にも開かれる臨時国会の終盤という目算だった。

 しかし、昨年の臨時国会では首相主催の「桜を見る会」の疑惑などが影響し、改正案の採決は見送られた。自民党は20日召集見通しの通常国会で改正案の成立を図ると同時に、改憲の本体議論を並行させることで巻き返しを図りたい考えだ。

 ただ、議論の場となる衆参の憲法審査会が始動するのは、令和2年度予算成立後の4月以降になる見通しだ。7月には東京都知事選や東京五輪が控えているため会期延長も想定できず、審議時間は限られる。野党が昨年の臨時国会のような遅滞戦術に出る公算も大きく、通常国会は改正案の成立で手いっぱいというのが実情だ。

 それでも、これが実現できれば首相任期中の改憲の目は残る。国民投票は国会発議後60日から180日の間に行う。今秋の臨時国会で改憲原案を国会に提示し、来年の通常国会で発議すれば、ぎりぎりながら任期満了前の国民投票は可能だ。

原案すり合わせだけでも…

 しかし、それも一筋縄にはいかない。国民投票で賛成多数とする上でも改憲原案は超党派で国会に提示するのが理想だが、安倍政権下での改憲に反対する立憲民主党などの野党が乗ってくる気配はない。

 自民党は連立を組む公明党や改憲に前向きな日本維新の会などとの共同提出を念頭に置くが、公明党にしても憲法9条への自衛隊明記など自民党が示す改憲案に賛同しているわけではない。改憲原案のすり合わせだけを考えても相当の時間がかかる見通しだが、与党間で本格的に協議している形跡はない。

 首相は改憲について「必ずや私の手で成し遂げたい」と公言している。改憲までの道のりは綱渡りだが、自民党中堅は「今年中に衆院解散・総選挙を行って勝利し、党総裁4選を認めさせるしか方法はない」と話している。(石鍋圭)

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ