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【政論】「桜一色」国会、野党も政府も猛省せよ

「桜を見る会」を巡る野党追及本部の会合=3日、国会
「桜を見る会」を巡る野党追及本部の会合=3日、国会
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 安倍晋三首相主催の「桜を見る会」をめぐる野党と政府の論戦は、聞くに堪えなかった。

 共産党による追及をきっかけに問題が大きくなり始めたころ、別の野党の中堅議員は「違法性を問うのは無理筋だ」と即断したうえで「首相の印象を悪くするのが狙いだ」と話した。

 会の前夜に首相の後援者らが開いた都内のホテルでの「夕食会」に関し、野党は会費5千円が安すぎるとして「首相側が不足分を負担した公職選挙法違反」、後援会の収支報告書に載っていないので「政治資金規正法違反」だと主張した。

 ホテル幹部によると価格は「相談に応じる」という。ホテルで政治資金パーティーなどの会合を開く国会議員なら百も承知だろう。安倍事務所は規正法に抵触しないことを確認したうえで処理しており、違反を問うことは難しい。

 とはいえ、内閣支持率は下がった。野党の戦略にはまったわけであり、政府・与党の責任も重い。

 この問題の根本には、首相に近い招待者が多く、人数も経費も増えていったことに対する不公平感がある。自民党国会議員の事務所が、首相の事務所関係者に招待枠を融通してほしいと依頼したところ、返ってきた言葉はこうだった。

 「先生が首相になってからおっしゃったらどうですか」。首相周辺に、長期政権のおごりと緩みが全くないと断言できるだろうか。

 招待者名簿をシュレッダーで破棄する担当職員に関する説明にも首をかしげた。首相らが「障害者雇用の短時間勤務職員」と説明し、インターネットや他国のメディアから「個人情報の漏洩」「差別的」などと批判されている。発言に「ポリティカル・コレクトネス」(政治的正しさ)を求める世界的潮流も踏まえれば、政府はもっと心を配るべきだった。

 今国会は桜一色となり、憲法改正や台風被害からの復旧・復興・防災といった議論は深まらなかった。野党にも政府にも猛省を促したい。(沢田大典)

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