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【ビジネス解読】認知症になったら… 不安解消に企業が解決策を提供

 みずほ信託銀行は9月から、認知症になった場合でも自分のお金を円滑に生活費や医療費などに使用できる特約付き金銭信託「認知症サポート信託」の取り扱いを始めた。こうした動きは今後も増えていく可能性がある。

 一方で、予防の観点から認知症問題に取り組む動きも始まっている。

 食品大手の明治と桜美林大などの共同研究グループは、軽度認知障害の高齢者において、カマンベールチーズ(白カビ発酵チーズ)の摂取が認知機能との関連が報告されているBDNF(脳由来神経栄養因子)を上昇させることを確認したと、11月6日に発表した。世界で初めてヒトを対象とした試験で、カマンベールチーズ摂取による認知症予防の可能性を示唆した。

 共同研究グループの金憲経氏(地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター研究所)は「認知機能の衰えを感じ始める前の40代、50代くらいの方がカマンベールチーズを摂取することで、将来の不安を軽減できるかもしれない」と指摘した。

 また、SOMPOホールディングスは認知症に関する社会的課題に注目し、認知機能低下の予防から認知症ケアまで、幅広くサポートする商品・サービスを提供している。

 このほか、国立研究開発法人国立長寿医療研究センターは、認知機能の低下を抑制するために、運動と計算やしりとりなどの認知トレーニングを組み合わせた予防プログラムを提唱。これにスポーツクラブが関心を寄せている。

 認知症の関連市場は広がっている。今年6月に閣議決定された認知症施策推進大綱によると、認知症の人の数は平成30年に500万人を超え、65歳以上の約7人に1人が認知症と見込まれている。調査会社、シード・プランニングによると、軽度認知症障害の関連サービスの市場は、令和7年に平成29年の3倍となる600億円と予測する。

 健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる、「健康寿命」への国民の関心は高まっている。認知症になる前の「備え」をめぐる企業の競争はさらに過熱しそうだ。(経済本部 鈴木正行)

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