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岸田派重鎮・古賀氏が「9条改正反対」本を出版 波紋広がる 

古賀誠氏
古賀誠氏

 自民党岸田派(宏池会)の名誉会長を務める古賀誠元幹事長が9月に著書「憲法九条は世界遺産」(かもがわ出版)を出版し、党内に波紋が広がっている。安倍晋三首相(自民党総裁)が意欲を示す憲法9条改正に反対する内容で、「ポスト安倍」を見据えて改憲議論の推進にかじを切った同派会長の岸田文雄政調会長の動きを牽制(けんせい)する意味合いもありそうだ。

 著書で古賀氏は、先の大戦で父親が戦死し、苦労する母親の姿を見て政治家を志した生い立ちを紹介。「戦争未亡人を再び生み出さない平和な国をつくりあげていくことが政治」と主張し、9条の1項、2項とも残して自衛隊を明記する自民党の改憲案について「少しでも憲法9条改正につながるようなことは針の穴程度でもやってはダメだ」と明確に反対し、「自衛隊のことを書く必要がない」と断じている。

 著書は9月14日に発行され、同月下旬から書店の店頭に並び始めた。岸田氏が同21日、訪問先のシンガポールで改憲をテーマにした地方政調会を開催する考えを表明した時期と重なる。岸田氏は10月10日発売の月刊誌インタビューで次期総裁選に立候補することを明言するなど発信力の強化中で、派内からは「なぜこのタイミングでの出版なのか」(派内若手)と疑問視する声も出ている。

 古賀氏から宏池会を引き継いだ岸田氏は改憲に関する発言を控えてきた。宏池会にリベラルなイメージがあることに加え、政界引退後も派内に影響力を持つ古賀氏への配慮からだ。しかし、政調会長続投が決まった9月の党役員人事を転機に首相が宿願とする改憲議論の推進に積極的に取り組む姿勢を見せている。改憲への機運が党内で高まる中、首相との良好な関係を維持することで存在感を高めたいとの思惑が透ける。

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