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【主張】代表質問 なぜ香港を論じないのか

 「言論の府」にふさわしく、国のあるべき姿、とるべき政策が十分に論じられたかといえば、そうではなかった。極めて残念だ。

 衆参両院での3日間にわたる代表質問は久しぶりの国会論戦であり、各党が質(ただ)したテーマは多岐にわたった。

 消費税率引き上げや全世代型社会保障、台風15号への対応、北朝鮮の核・ミサイル、日韓関係、関西電力役員らの金品受領の問題などが取り上げられた。

 それらはいいとしても、中国の脅威や香港、ウイグル、チベットの問題がほとんど取り上げられなかったことには驚いた。

 中国は、建国70年記念の人民解放軍の大規模パレードで力を誇示したばかりだ。地域や世界の不安定要因だと改めて分かった。

 香港では、市民や学生が中国のもたらす圧政から自由を守ろうと立ち上がっている。中国による新疆ウイグル自治区での強制収容所を設けた弾圧は、深刻な人権問題である。

 中国の脅威から、日本や世界をどう守るかという議論がなくていいのだろうか。

 香港問題をめぐっては、国民民主党の大塚耕平氏が「中国に平和解決を呼びかけるべきだ」と質し、安倍晋三首相も憂慮の念を示した。だが、他の議員から香港の人々に連帯する声はあがらなかった。米中の「覇権」をめぐる対立も、日本維新の会の片山虎之助氏が質したくらいだ。

 国会が自国のことのみに専念していれば、いずれ日本の安全保障自体が危うくなることに気づいてもらいたい。

 安倍首相にしても、日中関係について「完全に正常な軌道に戻った。あらゆるレベルで交流を拡大する。日中新時代を切り開く決意だ」と語った。このような甘い姿勢には不安を覚える。

 首相が「自民党はすでに憲法改正のたたき台を提示している。立憲民主党をはじめ野党各党も案を持ち寄って、憲法審査会で活発な議論を行ってほしい」と呼びかけたのは当然だ。自民や維新の会は改憲論議の促進を訴えた。

 公明党や立民などが代表質問でこの問題を素通りしたのは疑問だ。国民投票法改正案の成立に期待感を示した大島理森衆院議長のまっとうな発言に野党が反発して、7日の衆院本会議開会を遅らせたのは言語道断である。

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