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改憲議論にブレーキかける立民 衆院議長発言を利用

衆院本会議に臨む野党共同会派の(左から)国民民主党・玉木雄一郎代表、立憲民主党・枝野幸男代表、国民民主党・小沢一郎選対本部長相談役=8日午後、国会(春名中撮影)
衆院本会議に臨む野党共同会派の(左から)国民民主党・玉木雄一郎代表、立憲民主党・枝野幸男代表、国民民主党・小沢一郎選対本部長相談役=8日午後、国会(春名中撮影)

 立憲民主党が、憲法改正議論の進展にブレーキをかける姿勢を鮮明にしている。憲法改正手続きを定めた国民投票法改正案をめぐり、今国会での与野党の合意形成を求めた大島理森衆院議長を「越権」と批判し、与党が求める憲法審査会の開催に簡単に応じる気配をみせない。強気の戦略には、衆院での大きな会派勢力を背に野党の国会対策を担う安住淳国対委員長の意向が反映されている。

 「中立の議長が『成立させろ』『合意させろ』というのは聞いたことがない」

 安住氏は7日、立民や国民民主党などが参加する統一会派の会合で、大島氏の発言を厳しく批判した。

 大島氏は平成30年の通常国会から継続審議となっている改正案について「臨時国会で合意を見つけてほしい」と発言した。野党は中立性を欠くとして反発し、7日の衆院本会議は開会時間が予定から約1時間半遅れた。この“遅延作戦”を主導したのが安住氏だ。

 安住氏は旧民主党などで国対委員長を歴任し、与野党に幅広い人脈を持つ。立民幹部は「国会運営の機微を熟知しており、誰にも臆さない。自民党が一番、嫌がるタイプの交渉相手だ」と期待を寄せる。

 わずかな出来事も見逃さず、国会の遅延戦術に利用する立民の姿勢について、与党側には「改憲議論を一ミリも進めたくないのだろう」(自民党閣僚経験者)との受け止めが広がる。

 ただ、与党との日程闘争に重きを置く昔ながらの国会戦略には、立民内からも批判が上がっている。改憲論議に前向きな山尾志桜里衆院議員はフェイスブックに「本会議を遅らせて(大島氏に)謝罪を迫る以外の方法があったのではないか」と書き込み、野党側の対応に注文をつけた。

 一方、参院では8日、衆院とは対照的に代表質問は混乱なく始まった。山東昭子議長は8月の就任会見で憲法改正に関して「七十数年の間に一度も国会できちんと議論されていないのは正常ではない」と、大島氏よりも踏み込んだ発言をしていたが、参院の野党は特段、問題視していない。

 国民民主党の榛葉賀津也参院幹事長は8日の記者会見で、憲法改正について「しっかり議論すべきだ」と前向きな姿勢をみせた。参院では先の参院選で対立した立民と国民の間に感情的なしこりが残る。野党は参院の憲法審で、両党に溝がある改憲議論をどう扱うか。与党側には「身内の対立を恐れ、踏み込んだ対応を避けるのでは」(自民党幹部)との疑心暗鬼が広がる。(千田恒弥)

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