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給付と負担見直しへ 高齢者就労を促進 「全世代型社会保障」初会合

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 政府は20日、社会保障制度改革の司令塔となる「全世代型社会保障検討会議」の初会合を首相官邸で開いた。「人生100年時代」を見据え、少子高齢化に対応できる社会保障制度を構築するのが狙い。給付と負担の見直しについても議論する見通しだ。社会保障制度の「支え手」を増やすため、高齢者の就労を進める具体策も検討する。

 安倍晋三首相は「1億総活躍社会を掲げる安倍内閣にとって全世代型社会保障への改革は最大のチャレンジだ。年金、医療、介護、労働など社会保障全般にわたる持続可能な改革をさらに検討する」と表明した。

 会合では、議論すべき政策課題について意見を交わした。一定の収入がある60歳以上の厚生年金を減らす在職老齢年金制度の縮小・廃止▽公的年金の受給開始年齢の上限引き上げ▽厚生年金のパートらへの適用拡大-などについても検討する方向となった。

 一方、首相は7月の参院選で、消費税率を10%からさらに引き上げる可能性について「今後10年間くらいは必要ないと思っている」と語っており、消費税率をめぐる直接的な議論はしない見通しだ。

 検討会議は年末に中間報告、来年6月にも最終報告をそれぞれ取りまとめる。これを受け、政府は来年の通常国会に年金と介護、再来年の通常国会に医療のそれぞれ関連法改正案を提出する方針。

全世代型社会保障検討会議の初会合で発言する安倍晋三首相(右手前から2人目)=20日午後、首相官邸(春名中撮影)
全世代型社会保障検討会議の初会合で発言する安倍晋三首相(右手前から2人目)=20日午後、首相官邸(春名中撮影)
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 政府が制度改革を急ぐのは、団塊の世代(昭和22~24年生まれ)が令和4(2022)年から75歳以上の後期高齢者になり始めることが大きい。政府の試算によると、社会保障給付費は平成30年度の約121兆円から令和7年度には約140兆円に急増する。

 さらに国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、65歳以上の高齢者は24(2042)年に約3935万人とピークを迎えるが、20~64歳の現役世代は大幅に減少する。社会保険料を納める働き手が減る一方で多くの給付を受ける高齢者は増え、国家財政への影響が懸念されている。

 全世代型社会保障をめぐっては、10月から幼児教育・保育の無償化が始まる。政府は「痛み」を伴う給付抑制や負担増の議論を参院選後に先送りしていた。大幅な社会保障制度改革に乗り出すのは、平成24年に民主、自民、公明の3党が合意した「社会保障と税の一体改革」以来となる。

 検討会議は首相を含め民間有識者、関係閣僚の計16人で構成している。

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