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政府の少子化対策、地方創生道半ば 日本人人口 過去最大の43万人減

 総務省が10日に発表した人口動態調査は、日本の少子化と人口の東京一極集中を改めて裏付けた。安倍晋三首相は日本が直面する少子高齢化を「国難」と位置づけ、子育て支援や地方創生を看板政策に掲げるが、効果が十分に表れているとはいえない。

 安倍政権は平成27年に閣議決定した「少子化社会対策大綱」で「少子化は解決不可能ではない」として、結婚や妊娠・出産、子育てといった段階に応じた対策を打ち出してきた。

 子供がほしい夫婦の希望がかなう「希望出生率」1・8の実現に向け、待機児童解消のための保育の受け皿拡充や若者の結婚・就労支援などを進めてきた。

 しかし、昨年の出生数が92万1000人と過去最少を記録したことに加え、前回調査にはなかった「出生数ゼロ」が4自治体もあった。出産適齢期の女性数が減っているとはいえ、少子化傾向に歯止めがかかっていない実態が浮かび上がる。

 14歳以下の人口割合は減少の一途をたどり、現状でも6割を切る15~64歳の生産年齢人口は、「団塊の世代」が75歳以上になる令和7(2025)年以降、急減する局面に入る。政府関係者は「少子化対策の効果が出るまでに一定の時間を要する」と話すが、残された時間は限られている。

 東京一極集中の是正も道半ばだ。人口増加だけでなく、転入が転出を上回る社会増の点でも、東京都が増加率と人数の双方でトップになった。一極集中の流れを変え、子育てしやすい環境が多い地方で若者の定住を増やすことは、少子化対策にも有効とされる。政府は地方経済の活性化に加え、若者らの地方での起業や就業支援に力を注ぐ。

 参院選(21日投開票)では、与党が10月から始まる幼児教育・保育無償化をアピールし、野党は児童手当の支給年齢延長などを公約に掲げている。人口減を食い止める長期的な視点に加え、限られた財源でどれだけ実のある政策を打てるかが問われている。(清宮真一)

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