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IR、万博間に合うか 政府「基本方針」先送りへ 大阪府市募る危機感

 統合型リゾート施設(IR)の設置をめぐり、政府が、立地区域の選定基準などを定める「基本方針」の公表を当初予定の今夏から秋以降に先送りすることが確実となった。自治体は基本方針が定まらなければ、事業者公募など本格的な誘致準備に入れない。2025年大阪・関西万博前のIR開業を目指す大阪府市は「公表が大きくずれ込めば影響が出る可能性もある」と危機感を募らせ、他の誘致自治体も推移に注目している。(杉侑里香)

 府市は万博会場である大阪湾の人工島・夢洲(ゆめしま)(大阪市此花区)でのIR開業を予定している。「IRは日本の経済成長に必要な施設。選挙だからといって隠さず、堂々と議論すればよい」。大阪市の松井一郎市長は政府の先送り方針をこう批判し、あくまで万博とセットの相乗効果を目指す考えを強調した。大阪府の吉村洋文知事も「政治的な理由ではなく、予定通りやってもらいたい」と注文した。

 昨年7月に成立したIR実施法では開業までの手続きとして、国がカジノの規制・監督を担う「カジノ管理委員会」を設置し、意見を聴いた上で基本方針を策定し、公表。誘致を目指す自治体は基本方針に基づいて事業者選定や計画を策定して申請し、国が最大3カ所の立地区域を決めるという流れを定めている。

 参院選が近づく中、政府は国会の同意が必要なカジノ管理委の人事案について今国会ではなく秋の臨時国会以降に提出する方針を固めた。ギャンブル依存症の拡大などカジノに対する根強い世論の懸念が、選挙に影響することを避けたい判断が働いたとみられる。

 こうした国の動きは大阪府市にとっては大きな痛手だ。政府の基本方針が遅れることで、事業者の公募自体が遅れ、万博前年の2024(令和6)年度中としている開業時期に影響が出る可能性があるからだ。

 府市では国の手続きに先立って4月から独自にIR事業者から事業コンセプト案を募集。国内外の大手7事業者が参加登録した。ただ、ここでは事業者の評価や絞り込みは行わず、コンセプトのチェックのみ。あくまで基本方針が公表され次第、秋にも正式な公募をスタートし、来春には事業者を決定する青写真を描いている。

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