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静岡県知事「工事ゴーサイン出せぬ」 リニア新幹線の建設予定地視察

 一方で同社の宇野副社長は「環境に配慮しながら(工事を)やっていることは確認してもらえたのではないか」と応じ、「準備工事も終盤戦。できれば引き続きトンネル工事が進められるよう、静岡県と話し合いたい」と望んだ。

 また、沿線他県に国の調整を望む声があることについて、川勝知事は「リニアは国策だというが、とんでもない。国が認可して後押ししていることは知っているが、JRが社運をかけて乗り出した大事業であり、JRが決めたこと」と指摘。リニア新幹線はあくまでもJR東海の事業で、当事者である同社が県や地元と協議すべきだとの認識を強調した。

 これに対し、宇野副社長は「事実として整備計画を作ったのは国であり、必要だと指示したのも国。国が計画してJR負担でつくるということだ」と、異なる見解を示した。

 県側と同社との関係は、同社が3月、トンネル湧水の全量を大井川に戻した上で、湧水量が毎秒3トンを超えれば工事を中断するなどの対応を約束したことで修復に向かっている。ただ、県は依然として同社に「誠意ある対応と県民に分かりやすい丁寧な説明」を求めており、本体工事着手に必要な地元と同社との協定は結ばれていない。

 南アルプス山中では昨年9月から、大幅な環境の改変を伴わない準備工事が始まっている。椹島など3地区には来年中にも作業員宿舎が完成する予定。一部宿舎については工事終了後に観光用の宿泊施設に転用することも検討されている。

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