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ホルムズへ自衛隊派遣、要件満たさず 岩屋氏「ニーズない」

13日、ホルムズ海峡付近で攻撃を受け、オマーン湾で煙を上げるタンカー。2隻が攻撃を受けたが、いずれのタンカーかは不明(国営イラン放送提供・AP)
13日、ホルムズ海峡付近で攻撃を受け、オマーン湾で煙を上げるタンカー。2隻が攻撃を受けたが、いずれのタンカーかは不明(国営イラン放送提供・AP)

 防衛省はイラン沖のホルムズ海峡付近で日本企業が運航するタンカーが攻撃を受けたことに関し、情報収集などに対応をとどめている。自衛隊を派遣するには任務に応じた要件を満たす必要があるが、現状はいずれにも該当しないと判断しているためだ。

 岩屋毅防衛相は14日の記者会見で「現時点では自衛隊へのニーズは確認されていない。本事案に対処するためにホルムズ海峡付近に部隊を派遣する考えはない」と強調した。

 政府は平成28年施行の安全保障関連法の国会審議の際、集団的自衛権行使の一例に「ホルムズ海峡の機雷除去」を挙げた。戦争状態にある特定の国などが海峡を機雷で封鎖し、日本への原油供給が絶たれ、日本の存立が脅かされる「存立危機事態」に当たると判断した場合は、自衛隊は武力行使の一環として機雷除去を行うことが可能になる。

 しかし、現時点ではタンカーへの攻撃主体は不明で海峡も封鎖されておらず「日本のエネルギー供給にはまったく問題は生じていない」(世耕弘成経済産業相)状況だ。集団的自衛権行使の要件は満たさない。

 選択肢として、不審船や海賊から民間船舶などを守る「海上警備行動」や「海賊対処法」に基づく部隊派遣もあるが、防衛省幹部は「被害の継続性が確認されていない現状で自衛隊を出すことはない」と明言。別の幹部は今回の攻撃について、船舶や積み荷を奪う動きが見られないことから「海賊の可能性は低い」との見方を示した。

 今後、ホルムズ海峡付近で船舶への攻撃が続き、沿岸国などが対処できない事態になれば自衛隊の派遣が検討される可能性もあるが、現時点では「頭の体操レベル」(同省幹部)にとどまる。岩屋氏は会見で「情報を収集するとともに事態の推移を注視したい」と述べた。(石鍋圭)

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