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立民に活路見いだすも、藤田氏移籍騒動の皮肉な結末

記者会見で参院選比例代表への出馬を表明した立憲民主党の藤田幸久参院議員(中央)と、同席した福山哲郎幹事長(左)ら=31日午後、水戸市(永井大輔撮影)
記者会見で参院選比例代表への出馬を表明した立憲民主党の藤田幸久参院議員(中央)と、同席した福山哲郎幹事長(左)ら=31日午後、水戸市(永井大輔撮影)

 立憲民主、国民民主両党の対立の火種となった藤田幸久参院議員(69)=茨城選挙区=の移籍問題は、入党を承認した立憲民主党が夏の改選で藤田氏を比例代表にくら替えさせることで幕切れを迎えた。茨城での議席を守ろうとして党を移った藤田氏の行動は、自らの選挙区を失うという皮肉な結末を招いた。

 31日、水戸市内のホテルで比例代表の出馬表明記者会見に臨んだ藤田氏は、立憲民主党が茨城選挙区に擁立する新人の小沼巧(おぬま・たくみ)氏(33)の名前を挙げながら選挙戦の展望を語った。

 「小沼氏と二人三脚で茨城県に恩返しがしたい。小沼氏とともに県内を回って県民の声を聞き、茨城を変えていきたい」

 茨城選挙区への「未練」が言葉の端々ににじんだのも無理はない。藤田氏は、立憲民主党への入党後も、同選挙区での立候補を強く希望していたからだ。

 もともと藤田氏は、茨城選挙区で国民民主党の公認内定を得ていた。今年1月12日の同党の定期党大会では、立候補予定者として壇上に立ち、茨城県の「幸福度」の高さを示した調査結果に触れ「知名度が低くても政策は幸せ。国民民主党と一緒だ」と胸を張った。

 党への愛着を公然と語っていたはずの藤田氏は、そのわずか12日後に離党の意向を表明し、立憲民主党に入党届を出す。当然、国民民主党関係者からは強い反発が起き、党県連は2月11日、「党の名誉を傷つける行為」「除籍処分が妥当」と断じる見解をまとめた。

 批判を承知で移籍を選んだのは、立憲民主党公認のほうが茨城選挙区で優位に戦えると踏んだからだ。離党表明の前月の茨城県議選では、立憲民主党が結党以来初めての都道府県議選当選者を出した一方、国民民主党は県連幹事長が落選し、明暗が分かれていた。

 しかし、参院での立憲民主、国民民主両党の野党第一会派争いが絡み、藤田氏の会派異動の可否が大きく注目を集める事態となる。立憲民主党は、国民民主党への配慮から藤田氏の茨城選挙区への擁立は見送るほかなかった。

 茨城選挙区と同じ改選2人区の広島選挙区では、国民民主党が現職の森本真治氏(46)の公認を推薦に切り替え、立憲民主党などとの「無所属統一候補」になる運びとなった。

 両党の確執の象徴に位置づけられるような行動に藤田氏が出なければ、旧民進党系2党の実質的統一候補として茨城選挙区に立つ可能性もゼロではなかったはずだ。

 「藤田氏は森本氏を見習えばよかった。移籍騒動で両党の信頼を損なった」

 国民民主党関係者は冷ややかに評した。

(松本学、永井大輔)

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