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【大阪都構想・最終章へ】(上)引退覚悟も…菅長官「だめだ」

【2019統一地方選】大阪府知事選と市長選でそれぞれ勝利をおさめた吉村洋文氏(右手前)と松井一郎氏の会見。会見が終了する際に握手をした=7日午後8時55分、大阪市中央区(安元雄太撮影)
【2019統一地方選】大阪府知事選と市長選でそれぞれ勝利をおさめた吉村洋文氏(右手前)と松井一郎氏の会見。会見が終了する際に握手をした=7日午後8時55分、大阪市中央区(安元雄太撮影)

 リミットはこの秋-。それまでに大阪都構想の住民投票ができなければ、11月の任期満了をもって政界を去るつもりだった。

 暮れも押し迫った昨年12月28日夜。大阪府知事だった松井一郎(大阪維新の会代表)は、かねて親交のある官房長官の菅義偉と都内で会い、そんな考えを伝えていた。

 協力を見込んできた公明党に、折れる気配はなかった。大阪市長の吉村洋文(同政調会長)とともに、局面打開の出直しダブル選に臨むのは既定路線。4月の府議・市議選にぶつけ、盛り上げ効果で過半数を獲りに行く算段だった。

 同じポストで出直した場合、任期は秋までの半年ほどしかない。松井はその短い期間に、政治生命を懸けるつもりだった。

 「だめだよ」。菅は強い口調で反対した。その1カ月前に、大阪誘致に成功したばかりの2025年万博にも言及した。政権と府市が一体となって取り組んだのは何のためだったのか。「日本のためだろう」

 何も言い返せなかった松井は、菅との会食に同席していた維新前代表の橋下徹とホテルで飲み直した。答えは出なかったが、出直しのプランはほぼ消えた。

 正月三が日を悩み抜いた松井は、次の任期中に都構想の決着をつける覚悟を固めた。知事としてではなく、市長としての4年間で-。選挙経費の無駄を避けるには入れ替えの奇策しかなかった。吉村も同意した。橋下は1月12日の関西テレビの番組で「入れ替わりもあり得る」と述べた。

 松井が代表を務める国政政党の日本維新の会は、首相の安倍晋三にとり、貴重な「改憲勢力」だ。与野党対決法案でも、維新が与党に歩調を合わせることは少なくなかった。逆に、松井と橋下が言い出した万博誘致は、菅-安倍ラインの快諾を得たことで経済界も重い腰を上げ、オールジャパン態勢が確立された。官邸と維新のつながりは深い。

 維新と全面的な敵対関係にある自民大阪府連とは当然“温度差”が生じる。今回のダブル選で、自民系候補の出陣式には幹事長の二階俊博や選対委員長の甘利明が駆けつけたが、安倍は姿を見せなかった。

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