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【主張】巨大IT企業調査 実効性ある規制の検討を

 インターネット通販サイトを運営するアマゾンジャパンや楽天などに対し、公正取引委員会が一斉調査を始めた。

 通販サイトに出店する企業が不公正な取引を強いられていないかなどを点検する。この調査はアマゾンが購入額の1%分をポイント還元するサービスを表明したのが契機となった。

 同社は還元の原資を出店企業が負担するように求めており、公取委はこれが「優越的な地位の乱用」にあたるかなどを調べる。

 大手ネット通販の運営状況を監視し、不公正な取引を排除するのは当局の責務だ。特にネット通販は急成長を続けており、実態を正確に把握し、必要に応じて実効的な規制を講じるべきである。

 アマゾンが5月中にも始める新サービスは、同社のサイトで購入した利用者に対し、購入額の1%相当分を還元する仕組みだ。ポイント制を拡充して利用者を増やすのが狙いというが、還元する原資は出店企業の負担となる。この方針に対して中小の出店企業などから批判が出ている。

 このため、公取委はアマゾンと楽天、ヤフーの大手3社を対象に調査し、取引などの実態解明を進める。出店企業からも出店料や利用規約などを聞き取る。大手通販サイトの運営企業と出店企業には体力差があり、強い立場を使った不公正取引の有無などを調べ、問題があれば是正を促す。

 政府は米グーグルや米フェイスブックなどの巨大IT(情報通信)企業に対する規制についても検討を始めた。こうした企業はネットの無料サービスで個人情報を収集し、独占的な広告料収入を得る事業モデルを確立している。その経営実態は不透明で、世界的にも巨大IT企業への規制が課題になっている。

 まずは利用者保護の観点で適正な規制を設けるべきである。総務省は利用者の個人情報をめぐり、「通信の秘密」の保護規定を海外企業にも適用する方向で検討している。欧州連合(EU)では域内に拠点がないネット企業に対し、代理人の配置を義務化した。こうした事例も参考にしてほしい。

 アマゾンやグーグルなどは「プラットフォーマー」と呼ばれ、暮らしや仕事のインフラ企業として広く活用されている。それだけに不公正な取引を許さない仕組みづくりが欠かせない。

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