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市道の一部を15年間不法占拠 勝手にフェンス、神戸市は放置

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フェンスで囲われるなど不法占拠が続く神戸市道の一部=神戸市兵庫区
フェンスで囲われるなど不法占拠が続く神戸市道の一部=神戸市兵庫区

 神戸市兵庫区で約15年間にわたり地元住民が市道の一部を不法占拠しているにもかかわらず、道路を管理する神戸市側が事実上黙認していることが29日、分かった。現場は阪神大震災後の整備で通行量が減少し、住民が無断でフェンスまで設けていた。市は不法状態を解消するため、住民に市道用地を売却することも視野に対応を検討している。

 関係者によると、現場は川崎重工業神戸工場の南西にある同市兵庫区内の市道の一部約20平方メートル(長さ約10メートル、幅約2メートル)。地元住民の男性が一斗缶や金属製の資材置き場として私的に利用し、周囲をフェンスで囲っている。

 市建設局によると、この市道はもともと、地元の生活道路として機能していたが、阪神大震災後の平成16年、市道を分断する形で別の片側2車線の都市計画道路が開通。かつて一本道だった市道のうち約20平方メートルが分断によって「飛び地」となり、ほとんど利用されなくなっていた。

 都市計画道路の開通と前後し、男性がこの約20平方メートルの市道部分の私的利用を始めたため、別の住民から市側に苦情が寄せられた。市側の記録によると、23年に市職員が口頭で男性を1度だけ注意したが、以降は対策も取らず放置した状態となっていた。

 産経新聞の取材に対し、男性は「市に無断で物を置き続けたことは申し訳ない」とした上で「現場ではごみのポイ捨てが絶えず、フェンスを設置せざるを得なかった」と主張。市建設局は「現場の市道は人通りが少なく、積極的な対策を講じなくても支障がないと考えた。地域からの苦情が相次ぐようであれば、市道部分の土地購入の意思を男性に確認するなど適切に対応したい」としている。

 ■相次ぐ不法占拠 事件発展も

 地元住民や業者による道路や土地の不法占拠は全国で相次いでおり、トラブルの末に刑事事件に発展するケースもある。

 大阪市中央区の繁華街・道頓堀では、老舗たこ焼き店が市有地4・4平方メートルで30年以上にわたり営業を続けた。市と店側の訴訟合戦の末、平成22年7月に最高裁が不法占拠と認定。店側は数メートル先に移動しただけで営業を継続したが、同12月、市が店舗を強制的に撤去しようとした直前に自主撤去した。

 堺市西区では高齢夫婦が自宅前の私道(幅約2・4メートル)に植木鉢などを並べ、1年以上にわたり占拠。私道は近隣住民らとの共同所有のため、大阪府警は住民の通行を妨害したとして、27年11月に往来妨害の疑いでこの夫婦を逮捕した。

 道路や土地の不法占拠について、警察関係者は「悪質なケースでは、捜査機関が立件対象とすることもあり得る」と話している。

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