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「中露が手を組む事態だけは避けねば」 安倍首相が目指す日露新時代とは

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記者団の質問に答える安倍晋三首相=21日午後、首相官邸(春名中撮影)
記者団の質問に答える安倍晋三首相=21日午後、首相官邸(春名中撮影)

 安倍晋三首相とプーチン露大統領は25回目となる今回の会談で、お互いの立場を乗り越えて、長年の懸案である北方領土問題を解決し、平和条約を締結する方針を改めて確認した。6月の20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)に合わせたプーチン氏来日までに条約締結に向け、大筋合意できる可能性は十分ある。

 首相が、平和条約締結を目指すのは、中長期的に見て安全保障と経済の両面でロシアとの関係強化が不可欠だと考えているからだ。

 「中露が緊密に手を組む事態だけは避けなければならない」

 首相は周囲にこう語った。日本の安全保障は将来も日米同盟が基軸となるが、米国の実力は相対的に低下しており、中露が連携を強めれば太刀打ちできなくなるからだ。

 しかも中国はこの30年間で国防費を51倍に増強し、東シナ海や南シナ海で権益膨張を続けている。首相がいかに習近平国家主席ら中国指導部と友好を演出しようと、尖閣諸島(沖縄県石垣市)をあきらめることはあるまい。軍事だけでなく、経済も脅威となっている。

 ならばせめて北方の脅威は取り除き、極東地域でロシアと安全保障でも協力すべきではないか。首相のこの判断は筋が通っており、平和条約締結はその大きな推進力となり得る。

 資源・エネルギー面でもロシアは重要だ。日本は石油の8割を中東に依存するが、イランやシリアなど中東情勢は不安定さを増す。ロシアから石油や天然ガスなどを調達できれば、リスク分散の意味でもメリットは大きい。

 だが、平和条約を締結するには国境線の画定は避けられない。そのため、首相は歯舞・色丹2島の引き渡しを明記した1956(昭和31)年の日ソ共同宣言を交渉の基礎とした。ソ連崩壊直後の1990年代初頭と違い、日本が従来通り四島一括返還を求めれば、2島返還すらかなわぬ夢となると判断したからだ。

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