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【新時代・第1部 日本はどこへ向かうのか】(2)AI戦略周回遅れ

 清水建設が高層ホテルの工事現場に導入した搬送ロボットは、資材置き場から必要なものを自分で探して積み込み、エレベーターに搭載する。別の階に待機する連携ロボットがこれを受け取り、所定位置に移動して荷降ろしする。

 建設業界に限らず、人口減少で労働力が増えない日本では、投資や輸出などの需要が増えても供給能力が増えず、中長期的な成長力が伸びない。学習院大教授の伊藤元重は、決済を自動化した次世代コンビニや、ITを活用した金融サービス「フィンテック」などあらゆる分野でAIを使って生産性向上を図ることで、「供給サイドが元気になり潜在成長率の上昇を実現できる」と強調する。

 だが、日本はAIの研究開発で先行する米国や中国に比べ周回遅れの状況だ。

 政府が30年度予算に計上した関連事業は総額約770億円。これに対し文部科学省が集計した外国政府の最近の投資規模によると、米国は5千億円、中国は4500億円に上り、日本と6倍前後の開きがある。

 文科省が主要企業分を積み上げ算出した民間投資額をみると日中が6千億円以上と横並びだが、米国は7兆円以上で10倍以上の差がついている。

 投資規模の差は研究成果にも表れており、AI関連分野で被引用回数が上位1%に入る論文の占有率では米国が24・6%、中国が19・0%なのに対し、日本は2・1%にすぎない。「研究論文の質量共に圧倒的な差がある」(内閣府)のが現状で、官民のてこ入れが急務だ。

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