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【年の瀬記者ノート】鎌倉市役所移転問題 古都揺るがし長期化

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鎌倉市役所は老朽化や防災面の観点から移転が検討されている
鎌倉市役所は老朽化や防災面の観点から移転が検討されている

 「市役所本庁舎は(約3キロ離れた)深沢地域整備事業用地に移転します」。5月、鎌倉市内で配布された市広報紙の一面に、こう大きく掲載されたことをきっかけとして起きた市役所移転問題。寝耳に水と感じた市民は多く、「是非を問うべきだ」と市民団体が8千人超の署名を集め、住民投票条例案を議会に提出するまでに発展した。条例案否決によって問題は沈静化したようにも見えるが、移転条例案の提出は最短でも3年後で、その年は市議選、市長選の年に当たる。古都を揺るがす移転問題の行方は混沌としている。

 “悲願”の土地活用

 湘南モノレール湘南深沢駅前に広がる約32ヘクタールもの原っぱ。JR大船工場跡地を含めたこの地区は、鎌倉市にとって活用が長年の“悲願”となっている。

 同工場は平成18年に閉鎖。その後は、大学キャンパスやゴミ焼却場の候補地などさまざまな案が浮かんでは消えた。市役所の移転先として浮上したのは29年3月のことだ。

 そして今年3月、深沢地域への市役所移転方針が示された。市によると、工事費は総額約180億円で37年度開庁を目指す。

 「移転決定」を想起させた広報紙の記事は、市民の間で大きな驚きをもって受け止められた。学識経験者らを交えた検討会議という内部の議論が市民に周知されていなかったのも事実だ。議決を経ておらず、「勇み足」(市議)との批判も相次いだ。

 横浜市役所は32年に約8百メートル先に移転するが、再開発や執務室の集約化などが主な理由だ。県内では藤沢市や茅ケ崎市などが建て替えを選択しており、鎌倉市のように地域を大きく隔てた移転計画は近年、ない。それだけに、大きな波紋を呼ぶのは必至だった。

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