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地方法人税の格差是正 政府・自民、小池都政押し切る

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 自民、公明両党が14日決定した平成31年度与党税制改正大綱では、地方法人2税(事業税、住民税)について都市部の税収を地方に再配分する措置が設けられ、東京都は9200億円の減収となった。小池百合子都知事は抵抗を続けたが、来年の統一地方選や参院選の思惑もからみ、政府・与党に押し込まれた。

 「東京からいくら取るか」。政府関係者は税制改正の議論が本格化する前からこう語っていた。

 東京は多くの大企業が本社を置き、税収が集中している。景気回復や産業構造の変化も影響し、地方との格差は年々広がっていた。

 政府内で格差是正に強い思い入れを持つのが菅義偉(すがよしひで)官房長官だ。総務相時代には事業税の一部を国が集め、自治体に譲与する制度の創設を手がけている。

 菅氏は、都が先延ばししていた築地市場の豊洲移転の費用が秋田県の予算(約5800億円)と同規模だとして「都は財政に余裕がありすぎる」と公言。安倍晋三政権と自民党は小池氏と昨年の都議選や衆院選で対立した因縁もあった。

 小池氏は「東京が狙い撃ちされている」と反発したが、財政に余裕のない大半の自治体は政府に同調した。自民党税制調査会の幹部も地方選出の議員が多い。来年の大型選挙を控え、地方に税収増になる是正は渡りに船だった。

 焦点は都から地方に配分する額だった。事業税を5千億円程度配分すれば、配分が決まっている住民税の5千億円と合わせ、都の減収は1兆円の大台にのる。

 ただ、選挙をにらみ、与党内でも都選出の国会議員や都議から配慮を求める声があがった。議論が大詰めを迎えた6日夜、自民党の菅原一秀衆院議員(東京9区)は胸を張った。

 「今の都政の怠惰で、国から1兆円も召し上げられてしまう。それを(自民党東京)都連の議員が発言し(少ない額で)結果を出せそうな状況になった」

 最終的に事業税の再配分額は4200億円となり、都の減収は9200億円で決着した。都内の自民議員らが主導したことで、改めて小池氏の影響力低下を印象付けた。(田村龍彦)

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