PR

ニュース 政治

日米安保適用が火種か 北方領土交渉

ロシアのプーチン大統領(右)との会談に臨んだ安倍晋三首相=14日、シンガポール(AP)
Messenger

 日露間の今後の北方領土交渉では、日米安全保障条約が火種となる可能性がある。ロシアが北方領土を返還すれば日米安保条約が適用されるとの警戒感があるためだ。

 日本は米国との同盟関係を強化してきたが、ロシアは北東アジアでの米国の権益拡大に警戒心を解いていない。地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の日本導入にも強く反発する。米国のミサイル防衛(MD)網の強化は「ロシア封じ込め」に映るからだ。ロシアは国後、択捉両島の軍備を着々と進め、新型地対艦ミサイルを配備。択捉島には最新鋭戦闘機スホイ35も導入した。

 北方四島が返還されれば、通常ならば日米安保条約の適用範囲となる。日本の施政権が及ぶ範囲での米軍の防衛義務を定めており、理論上は米軍駐留も可能になる。ロシア側がこれをのむはずがない。ロシア側は平和条約締結の条件として北方四島を日米安保条約の適用外とするよう求めてくる可能性は十分ある。

 これに米側が納得するのか。トランプ大統領の反露感情が比較的薄いとはいえ、「北方領土を安保条約の適用外とするなら、尖閣諸島(沖縄県石垣市)も適用外にする」と揺さぶりをかけることも考えられる。

 安倍晋三首相とプーチン露大統領が交渉の基礎とする1956(昭和31)年の日ソ共同宣言は、平和条約締結後に歯舞群島と色丹島を日本に引き渡すと明記している。仮に2島先行返還であったとしても状況は同じだ。(シンガポール 小川真由美)

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ