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【経済インサイド】「司法判断」に揺れる原発 電力会社の経営や政府方針に影響も

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 この幹部は「(電力会社側の主張が認められる)判例を積み上げることが重要になってくる」と話す。

 原発の再稼働をめぐる政府の方針にも影を落としかねない。今年7月に改定されたエネルギー基本計画では、原子力規制委員会が新規制基準に適合すると認めた場合は「その判断を尊重し原発の再稼働を進める」とした。これまで新規制基準のもとで再稼働したのは5原発9基。政府は2030年度の電源構成に占める原発の比率を20~22%に引き上げる目標を掲げるが、達成には30基程度の運転が必要とされ、なお遠い。

 5原発9基は、いずれも「加圧水型軽水炉(PWR)」と呼ばれるタイプの原発だ。今後は、福島第1原発と同じタイプの「沸騰水型軽水炉(BWR)」の再稼働が進むとの期待もあるが、実際にそうなったとしても住民らによる訴訟や仮処分申し立てが続く可能性はあり、司法判断によっては運転が突然差し止めとなるリスクも拭えない。

 原発の再稼働や運転をめぐる司法判断について、経済産業省の関係者は「これまでは電力会社側の主張が認められており、今はそれほど深刻な状況ではない」としつつ、「多くの訴訟や仮処分申し立てがあるのは確かだ。背景には原発への不安があり、重く受け止める必要がある」と話す。

 電力会社や政府は、原発をめぐって司法が“想定外の判断”を下すリスクに、この先も神経をとがらせることになりそうだ。(経済本部 森田晶宏)

            ◇

 原子力発電所の再稼働 東京電力福島第1原発事故の反省や国内外の指摘を踏まえて策定された「新規制基準」のもとでこれまでに再稼働したのは、関西電力、四国電力、九州電力の計5原発9基。東電柏崎刈羽原発6、7号機(新潟県)や日本原子力発電東海第2原発(茨城県)も安全審査に合格しているが、地元自治体には慎重姿勢もみられており、今のところ再稼働のめどは立っていない。

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