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【阿比留瑠比の極言御免】ポスト安倍候補は奮起を

第4次安倍改造内閣が発足し、記念撮影に臨む安倍晋三首相(手前中央)と新閣僚ら=2日午後、首相官邸(松本健吾撮影)
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 2日の自民党役員・内閣改造人事で要職に就いた面々、なかんずく安倍晋三首相の後を襲う「ポスト安倍候補」には、一層の奮起を促したい。何しろ、立憲民主党の枝野幸男代表は9月30日の党大会演説で、こう言い放っているのである。

 「自民党総裁選が終わったことで、『ポスト安倍』という話が出ている。しかし、野党第一党の党首である私が『ポスト安倍』だ」

 「私の責任は政権を得ることではなくて、長期政権を作ることだ」

 野党第一党トップの心構えとしては正しいとしても、自民党内で現在名前が挙がっている「ポスト安倍」候補など眼中にないと言っているに等しい。

 岸田文雄政調会長も茂木敏充経済再生担当相も河野太郎外相も、役職に就いていない石破茂元幹事長も含め、相手にされていないということになる。「人材の宝庫」(安倍首相)であるはずの自民党としては、不本意であるはずだ。

 「現在の内外の情勢を見たとき、『安倍首相の方がよい』ではなく、『安倍首相でなければ務まらない』のです」

 今回、党選挙対策委員長に就任した甘利明元経済再生担当相は総裁選中、繰り返しこう訴えていた。仮にそうだとしても、3年後には別の誰かが首相の重責を担わなければならない。

 先の総裁選は、初めから安倍首相の勝利自体は確定的で、石破氏がどこまで健闘するかが焦点だったが、今度は混戦となるかもしれない。今後、ポスト安倍候補同士のせめぎ合いは、徐々に激しさを増していく。

 ただ、そうした政局的な動きや駆け引きよりも、ポスト安倍候補には何より、それぞれの役職や立場の中で、政治家としての力量を示してもらいたい。外交・安全保障、憲法改正、少子化対策、経済政策…と、腕の見せ場はたくさんある。

 安倍首相自身も、小泉純一郎内閣の官房副長官時代に拉致問題、靖国神社参拝問題、教科書問題などで発信力を発揮して頭角を現し、幹事長、官房長官と次々に要職に起用された。

 その意味で、まだ当選回数6回の加藤勝信前厚生労働相が、党四役の一角である総務会長に抜擢された意味は大きい。安倍首相はかねて加藤氏のことを「将来の首相候補の一人」と語っており、枢要な地位に就けることでその資格を与えたといえる。

 防衛相時代の不祥事で、いったん無役となっていた稲田朋美元政調会長を、党総裁特別補佐兼筆頭副幹事長として再び表舞台に上げたのも、稲田氏を「初の女性首相」候補と考えてきた安倍首相の配慮だろう。

 党憲法改正推進本部長に起用された下村博文元文部科学相を含め、与えられた場所で結果を出せば評価が高まり、将来につながっていく可能性がある。

 「人物になると、ならないのとは、畢竟(ひっきょう)自己の修養いかんにあるのだ。決して他人の世話によるものではない」

 江戸城無血開城の立役者である勝海舟は、こう説いた。安倍首相も9月の産経新聞のインタビューで、全く同趣旨のことを述べていたのが印象に残っている。(論説委員兼政治部編集委員 阿比留瑠比)

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