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30年で虐待相談100倍…疲弊する児童相談所、限界も 命救う闘い、児相ぎりぎり

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30年で虐待相談100倍…疲弊する児童相談所、限界も 命救う闘い、児相ぎりぎり

 平成29年度に全国で13万件超と、過去最多を更新した児童虐待の対応件数。2年度には約1100件だったが、約30年で100倍以上に膨らんだ。前出の児相でも、年間約1500件の虐待相談に20~25人の児童福祉司で対応。1人当たり60件以上の相談に向き合っている。対応する児相の手が足りていない。

 男性部長は「子供に直接暴力を振るうのではなく、子供の目の前で親が配偶者を殴るなど、心理的虐待も増えている。入り口が心理的虐待でも、家庭全体で問題がないかの調査は必要で、負担は増す一方だ」と打ち明ける。

声なき声聞けるか

 東京都目黒区の船戸結愛(ゆあ)ちゃん=当時(5)=が虐待死した事件を受け、政府は児童福祉司の増員を含む緊急対策を示したが、職員の「数」だけでなく「質」の確保も児相の重要な課題だ。

 東京都板橋区の虐待対策コーディネーターを務める斎藤幸芳(ゆきよし)さん(68)は「経験のある児童福祉司が適切に関わっていれば、結愛ちゃんのようなリスクのある家庭の特異さに気づくことは十分できたはず」と憤る。

 斎藤さんによると、一部の児相では、経験の少ない児童福祉司が研修中に虐待事案を担当する例もあるといい、「児童福祉司は本来、医師に次いで児童の命を守る仕事。ときには親と対峙(たいじ)し、子供たちの『声なき声』を拾わなければならない」と訴える。

■目黒女児虐待事件 東京都目黒区のアパートで3月、5歳の船戸結愛ちゃんが両親から十分な食事を与えられず、父親から暴行を受けた数日後に死亡。「もうおねがい ゆるして ゆるしてください」とのメッセージが社会に衝撃を与えた。結愛ちゃんが以前住んでいた香川県では2度、児童相談所に一時保護されていたが、転居後の関係機関の連携不足が指摘されている。

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